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「スノボ...?」



目を疑った。昨日1日寝ていた時に何があったのか、サッカーではなく スノボをしている皆を見て まだ少しだけぼーっとする頭で考えていた。「あ、〇さんは昨日見てなかったもんね...吹雪君が教えてくれた 特訓方法なのよ!」と木野さん。成程。

特訓...?



「すごーい!」

「みんな避けるのが上手くなってますね!」

「それだけスピードに慣れてきた、早い動きの中で周りが見えてきたって事ね」


「...本当にスノボで特訓になってるのね」



本当に私にはよく分からない世界だが、でかい雪玉を簡単そうに避けていく皆。私は ひらひらと強く靡くマントをただ見つめてた。



「〇さん!私達はそろそろ学校に戻って 晩御飯の準備と洗濯物!しちゃいましょう!」



木野先輩と夏未さんは、練習見ててください!って...私達二人でやるつもり...?


校舎へ向かう道、音無さんが可愛らしい色の唇を動かしてこう言った。



「お兄ちゃんと...付き合いました...?」


「...どうして、そう思うの?」


「いやー お兄ちゃん嬉しそうなので...しかも、◎さん ずっとお兄ちゃんのこと見てたし...!」



聞かせてくださいよー!と急にキャンキャンと吠える音無さん。私はこういう話が大の苦手なのよ。



「別に...そんなんじゃないわよ」

「えー そんなぁ 教えて欲しいのにお兄ちゃんとのこと」

「...鬼道君が好きなのね」


「大好きですよ!お兄ちゃんカッコイイし頭もいいしサッカーもうまいし...それに、痛みを知ってる人だから 他人にとても優しいんですよ」



少し照れ臭そうに笑う音無さん。
なんだか、私まで 恥ずかしくなる様な 兄妹愛を見せられてしまった。



「お兄ちゃんは あまり甘えれる人が居ないから、◎さん...!お兄ちゃんを宜しくお願いします!」



それじゃ!と、自分で言ってて恥ずかしくなったのか 凄い勢いで食堂にダッシュして言った音無さん。そんな事を言われると 益々 ぶち壊してしまいたくなる。こんなことを考えてしまう私は、おかしいのだろうか。

晩ご飯の支度の為、私は音無さんが向かった食堂へと足を進めた。

















2日が過ぎた、今日もまたスノボで練習している皆を一番高い所から見ている。マネージャーとして、私は必要最低限な事はしているが 私の存在はここでは必要ないんじゃないか。と、考え出していた。

今日までの2日間、私達を見て嬉しそうに笑う音無さん。気持ち悪いくらい優しい鬼道君。いつも通り明るくて太陽みたいな他のみんな。

そろそろ、刺激が欲しかった。



「皆、サマになってきたと思わない?」



雷門さんがいつの間にか現れた吹雪君に問いかけていた、私の横に立ってる吹雪君は私を見てニコリと笑った。



「うん!想像以上だよ...!」

「...私も、彼らを率いてまだ日が浅いけど彼らは打てば響く選手達よ。それもこっちの想像を遥かに超える勢いでね...!」



いつもは褒めない瞳子監督が。彼等に優しい眼差しを向けてた、珍しい事もあるものね。ちらっと、吹雪君を見ると 私に「今日も綺麗だね」と耳打ちしてきた。



「当たり前よ」

「はは、僕 君みたいな女の子好きなんだよね」



肩を抱かれて私は、何だかとても悪い事がしたくなってしまった。ちらりと 下に居る鬼道君を見たら、またあの日みたいな顔をしてた。


怒らないでよ鬼道君。


これはゲーム。




20180306

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