その後、吹雪君は私に夜会おうよと一言いうと私の返事も待たずに染岡くんと雷門のエースストライカーを決めるためのバトルに行ってしまった。後を追いかけるように グラウンドの方へ向かうと「ちょっと来るんだ」って 鬼道君。
「なにかしら」
「お前、また 吹雪と何かするつもりだろう」
「与えて貰えるものは全部欲しいのよ、私はそういう女だって 知ってて付き合ったんでしょ鬼道君」
掴まれた腕を振りほどく、少しだけ遠くで雪を踏みしめるみんなの足音が 静かなクラシックのようだった。自然の音に囲まれて 私は目の前の人生で出会った中で1番のイイ男が 眉をひそめる顔を見て心が軽くなった。
そうそう、私は こういう女。
◆
吹雪と染岡のエースストライカーを争っての熱い試合を目の前に、◎の事が気になります 集中出来ずにいた。
すまない、染岡。
許さんぞ、吹雪。
深く息を吸うと 冷たい空気で肺が満たされる。霜焼けになりそうな心臓に、ああ 俺はかなり◎の事が好きなんだなと感じた。試合が終わり、勝利を得た染岡は 新技を習得していて その姿に何を俺は恋愛にうつつを抜かしているんだと反省する。
恥ずかしい程青い俺が嫌で、空を見ると...黒い渦が 白恋中の頭上を支配していた。
「円堂...!」
「とうとう来たな!」
エイリア学園を目の前に、やるべき事をやらなければ と身が引き締まった。◎は、レーゼ達を無表情で見つめた後 ゆっくりと 俺に目線を送る。
何を伝えたいのか分からないが、いつも通りに戻ってしまった そのミステリアスな瞳は 空の渦のように黒々としていた。
◆
ジェミニストームが現れた。タイミングが悪いわね、今日は吹雪君と一線を越えようと思っていたというのに。早く何とかしてちょうだい。そんな意を込めて 鬼道君を見たけど、きっと あの顔 分かってないわね。
レーゼ達が現れてから、瞬く間にTV局が集まってきた。凄い数だ...それだけ 注目の集まる試合だから仕方ないのだろうけど...。
「吹雪ー!頑張ろうぜ!」
「エターナルブリザードでヤツらをばしばしぶっ飛ばして欲しいでヤンス!」
「うん...宇宙人なんかに負けないよ...!」
そろそろ、試合が始まる。
20180306