BAD GIRL

初めてこんな気持ちになった。
罪悪感?嫌悪感?なんだか分からない 絵の具のパレットに全てぶちまけて混ぜたみたいな色が心を支配してる。

毛布を深くかぶり、鬼道君の方を向いた。窓際の席に居る鬼道君の背中を少し触った、ほんのりあたたかくて 優しい感じがした。



「鬼道君...」



寝てるから聞こえないだろうと思って、小さい声で言ってみた。「...どうした?」寝惚けた声で私の方を向いた鬼道君。寝惚けた顔初めて見たわね...。毛布に顔を埋めて 何を言わなかった。



「怖い夢でも見たか」



そう言って、私の体をすぽっと包み込む。なんだか この前私の家に来た時よりも大きくかんじる体が 男になっていってるのだと...ドキドキしてしまう。

さっきの吹雪君とのキスは、何も感じなかった。トキメキもなかった 今までと同じような そんなキスだった。 魔法のように私の体がおかしくなる様な あのキスはやはり 鬼道君だけができるんだわ。抱き締められたまま 私は鬼道君の匂いに包まれて眠った。










腕の痛みで目が覚めた。

ちらりと腕を見ると、◎がすやすやと寝ている。......どうなっているんだこれは。ぎゅっと 俺のジャージの裾を掴み離れない◎、黙っていると子供のようで可愛いな。



「◎」



頬を撫でれば、眉間にシワがよって 笑ってしまった。目を細めて眩しい外を見れば、純和風の建物が多く見えてきた。京都に着いたようだ。

...イプシロン、どれ程の実力のチームだろうか。正直 かなり辛い旅だ、傷は治らないまま また新しい傷ができ いつも体はバキバキと音が鳴る。

痛みに耐えて 戦えるのは仲間の為、そして...◎の本心を見たいから 早く普通の生活に戻したい。「◎ 好きだ」サラッと揺れた 黒髪にキスを落として 。俺も目を瞑る。

到着まで まだ少しだけ休みたい。



「...鬼道君」



んんと、寝息を立てながら 俺の名前を呼ぶ◎の声に 心が高鳴った。15分だけ 夢を見させてくれ。





20180309

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