それから数週間経った日、私は影山さんの養女になることを決めた。言ったときは驚いていたがありがとうとお礼を言われた。お礼を言いたいのはこっちなのにな..きっと助けてくれなかったら私はもっとボロボロになり、きっと死んでいた。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

だけどお父さんとは中々呼べなくて もどかしかった。



「お…影山さん」

「どうした」

「なんでもないです…」



私ははぁっとため息を吐いた。そんな私をみて影山さんは「無理することない、今までどおりでいい」と察してくれた。



「はい…」

「あと敬語もいらん」

「え…それはその」

「まず敬語で話すのを直せ」



親子になったんだからと続ける影山さんに「わかりました…あ!敬語使っちゃった…ごめん、なさい…あ!」と訳のわからないことを言ってしまった。

そんな私を見てふっと笑う影山さん。







◎を娘として迎え 私の心の中が満ち足りていく、それと同時にいつ来るかもわからない終わりと罪悪感に押しつぶされそうになる。恋とは違うが人を愛することはこれほどまでに苦しく素晴らしいものだと…そう感じさせてくれた◎がこれ以上不幸にならないように私は精一杯生き抜かなければならない。そう思った。


ホテルに戻り 私は手紙を書いた。◎に向けて。その手紙はイナズマジャパンの合宿所に送った、宛名には”響木正剛”と書いて、明日には届くだろう。ホテルの者に渡して◎と共に眠りについた。


これが最後かもしれない。



「おやすみ」



愛しい 我が娘

その悲しく痛々しい声は ◎の耳に届くことはなかった





20131216

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