早くオトナになりたい

保健室でいつもの様に私はコーヒーを飲んでた。薄めて薄めて お茶のようなアメリカンを飲みながらグラウンドを見ていた。いつも、サッカー部や陸上部の子が怪我をして来るのだが 今日は 何故か壁山君がお姫様抱っこをして怪我した女の子を連れてきて三度見してしまった。女の子は 去っていく壁山君を見ながら少し寂しそうにしていた、可愛い青臭さを見てしまって 私は心底機嫌がよかった。そうそう、中学生はそれでいいのよ。


ガラガラッ



「あれ、栗松君 また怪我しちゃったの?」

「壁山のやつが飛んできて転んだんでヤンスー!」



壁山君大きいからね。ふふふと笑うと「笑い事じゃないでヤンスよ!」と少し怒る栗松君。



「どこ擦りむいたの?」

「肘と膝でヤンス...」



水で少し洗って、消毒液を塗った。イテテテ!と大袈裟な声を上げて涙目になる栗松君。絆創膏をつけるからちょっと待っててね と言うと栗松君は痛みを堪える顔をして何度も頷いていた。



「栗松君は 好きな子とかいるの?」



さっきの壁山君と女の子を見たからか、そんな質問を投げてみた。絆創膏を見つけて 振り返ると カチンコチンに固まる栗松君の姿が...。か、かわいいなー思春期ってヤツは。



「...せ、先生みたいな 大人の女の人が...好きでヤンス...!」



絆創膏を貼る時にそんな事を言うもんだから、ビックリして私の爪がすこし掠ってしまった。痛い!と金切り声をあげる栗松君。



「ごめんね!大丈夫だった?」

「痛いでヤンスー!」



すこーしふくれっ面をしてみせる栗松君。絆創膏を貼り直して、栗松君の肩をぽんと叩く。「はい 終わったよ」と言って、私は机の上に置いた 少し覚めたアメリカンを飲んだ。



「先生は...好きな人いるでヤンスか??」



下を見ながら少し赤い顔で聞く栗松君、アメリカンを飲みながら横に座った。



「先生は 大人の人が好きかな*」

「そ...そうでヤンスか...」



あからさまに落ち込む栗松君に私はくすっと笑った。コップの飲み口に私の薄ピンク色の口紅がほんのりと付いていたが、栗松君に渡した。



「この味が 美味しいって感じるようになったら、また私に告白してきなさい」



パーーーっ!と明るい顔を見せて、ごくんと1口。



「にっ!苦いでヤンス...!!」

「ふふ、これが飲めるようになったら またおいで栗松君」


「絶対!飲めるようになるでヤンスから!」



待ってて下さい!キラキラと光る瞳を見て、コーヒーが飲めるようになるまで 長いなー。と、私は眉を落として笑った。



20180301
私2期で鬼道さんの肩にもたれかかってる(肩越しに顔出してる)栗松見て、ちょー可愛いじゃん。。。。ってなったのですが 栗松かわいいな。。。