略奪 with Jaejin 



第9話


〜自分side〜

朝から着信があった

誰だよ!

登録していない番号だった

イライラしながら通話ボタンを押した

「もしもし!誰?」

『あっ、lishaちゃん?ホーム〇〇の△△です!』

電話してきたのは、おばあちゃんが入居している老人ホームの介護士だった

介護士の電話を受けて、私は固まった

頭が真っ白になったというか

いつかこの日が来るのは分かっていた

でも、実際に目の当たりにすると

きつい、、、

私は介護士に教えてもらった病院へとタクシーで向かっていた

タクシーの中で、ジェジンに電話した

でも出なかった

そっか、あいつは今日、ヘナと旅行だった



ベッドに横たわる姿

酸素マスクが取り付けられ

「ばあちゃん!?わたしだよ!lishaだよ?ばあちゃん!」

介護士の電話では危篤だと

でも私の声が聞こえたのか、

おばあちゃんはうっすら目を開いた

私はおばあちゃんの手を握った

おばあちゃんは笑ってるように見えた

「、、、お母さん、、、ありがと、」

おばあちゃんは少し強く握り返し

そして、力が消えた



「こんなに、小さかったっけ、、、おばあちゃん」


バタバタと動く人々を前に

私はただ、その場に立ち尽くしていた



どこを歩いてたのか

どれくらい歩いたのか

いつ病院を出たのか

もうすでに空は真っ暗で

マンションの前で私を待っていたのはジェジンだった

ジェジン『どこ行ってたの?何度も電話したのに!今日実家に帰るはずだったんじゃないの?ヘナも心配して、、lishaさん?』

「今日、、、ばあちゃん死んだよ。」







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