「っ、」
ペロペロと、ふやかしたネコ用フードを食す目の前の小さな物体。
「美味しい?」
「…まぁまぁだニャ」
そう言いつつ、空っぽになった容器をまだ足りないとでも言うようにローは一生懸命舐め続けていた。
素直じゃないなと思いつつ、その様に自然と頬が緩んでいくのももうお決まり事で。
「……ふふっ、」
「……ニャンだ」
「いや、可愛いなぁーって思って」
「…この俺様が可愛いニャ?ふざけるニャ」
「…いや、その様でそんな言葉を吐く貴方の方が信じられないけど」
「……今度可愛いなんて言ってみろニャ。その口切り刻んでやるニャ」
そう言いながら右手で口元を拭く姿は物凄くギャップ感満載。
「あー、食ったニャ」
「ご馳走様でした、やろ」
「…さんきゅーニャ」
「……」
身なりとは正反対の性格がとても残念だ。
…それでも最近は、それがローらしいとも思う。
「……眠いから寝るニャ」
そうしてローは指定の位置へと寝そべった。
寒いだろうと買ってあげた、毛布の上に。
「それ、気に入ってくれたみたいやな!」
「……仕方ないから使ってやってるだけニャ」
「暖かいやろ?」
「むしろ熱いニャ。猫の被毛ニャめるなよ」
その上でこれでもかというくらいの伸びをするロー。
そうして欠伸をしながら、毛布に顔を擦り付けるようにして彼は眠りについた。
天邪鬼な言葉と行動。
クセモノが、クセになる。