「___…」
…薄っすらと、瞳を開けた。
気付けば辺りは少し薄暗い。
冬の醍醐味、コタツで昼寝を堪能してしまっていたようだ。
また休みを無駄に過ごしたと思いつつ、その体を起こそうとした、が。
「……?」
ふと、体のすぐ横で上下する小さな塊が目に入った。
…そっと覗き込むと、そこにいたのは。
「ロー…?」
くるりと丸まって、スヤスヤと寝息を立てるその様はまさに天使。
…こんな事本人に言えばその爪で痛い思いをさせられてしまうのだろうけど。
「…黙っていれば可愛いーのに、」
一つ笑みを落とし、その頭を優しく撫でる。
口ではツンツンしていても、こうやって甘えてくる彼のそのギャップが、堪らなく愛おしいと思った。
「……、」
「…おはよ」
「…………ニャア」
ローは一つ伸びをすると、体制を変えてまた夢の中へ入ろうとしていた。
「…ロー、」
「……ニャんだ」
「何でここにおるの?」
「……」
「寂しかったんやろ?」
「……頭をニャでるな。うっとおしいニャ」
「…きもちークセに。ほれほれ」
喉元を撫でてやると、ローは目を細めて首を伸ばしてきた。
…体はいたって素直である。
「俺で遊ぶニャ」
「へへっ、」
「……大きくなったら逆襲してやるニャ」
その言葉に、ローはまだ仔猫なんだと実感させられた。
…口が達者だからいつも錯覚を起こしてしまう、なんて言えないけれど。
「楽しみにしてるわ」
「…痛い目みるニャ」
きっと大きくなっても、彼の可愛さも口の悪さも変わらないだろう。
気持ち良さそうな彼の表情を眺めながら、そんな事を思った。
ハルシオンな昼下がり。
これからも、君は君で。