最強豪傑の禁断魔法 3


♡ C l a p ♡


駅前を抜けると静かな住宅街に出るため、正悟と千草は繋いでいた手を解いて、横に並んで歩き始めた。
正悟の家まではまだ遠いが、それでも二人は少しだけ名残惜しい気分になっており歩く速さも自然とゆっくりになる。
すると前方に曲がり角が見えてきたのだが、千草達はのんびりと歩いていたので誰かとぶつかるなんてことは想像もしていなかった。
この時の正悟は千草と居られることに少しばかり浮かれていたため、完全に失念していて、足音もうるさく人が来る気配もしていたのに目の前に人が現れるまで気付くことなくその人物とぶつかってしまう。

「……っ!」
「先輩、大丈夫!?」

千草の右隣を歩いていたせいか右に曲がる際、一般住宅の塀で死角になって、走ってくる男を避けることが出来ずによろけてしまい間一髪、千草が受け止め倒れるまでには至らなかった。
しかし相手はそうはいかず見事なまでに尻もちをついて地面へと座り込んでいる。
今日はよくぶつかる日だな──正悟はそんなことを考えながらも相手を見るとすぐに手を差し伸べ起こそうとするのだが、相手は正悟のことを見るや否やその手を払い除け逃げるようにその場から立ち去っていく。

「何だよアイツ!先輩、怪我は?」
「俺は大丈夫」

二人がその場で立ち止まっていると、静かなはずの住宅街で騒々しいほどの足音が聞こえてくる。
状況から察するに、どうやら先程の男は追われていたようで、複数人の人物が追ってきていた。
その集団は明らかに関わらない方が身のためだと言わんばかりの不良グループで、出来れば二人もその場から去るべきであった。
しかし、その足音に気付いた時には不良達が既に二人をターゲットにしていたようで、近付き直ぐ様話しかけてきて典型的な口調で脅すように金品の要求をしてくる。

「お前らさっきのやつの知り合いか?なら、代わりに払うもん払えよ!」
「俺達知り合いでもないし、関係ないから」
「ァア?大人しそうな顔して随分な口を聞くじゃねぇか!」

不良の一人と正悟がそのようなやりとりをしている間に、二人を囲うように残りの不良が周りを固めると、正悟も流石に内心焦りを感じる。
一人ならば何とかなる数ではあるが今は千草も居て、何よりも間合いが最悪であった。
不良はじわじわと近付いてきて、その距離は正悟の目と鼻の先と言っても過言ではなく、その内の一人がおかしなことを言い始める。

「おいコイツ、よく見たらめちゃくちゃ可愛いじゃねぇか」
「おいおい、男相手に何言ってんだよ」
「本当に男かぁ?よく調べてみようぜ」
「お前、いい趣味してるぜ」

そういうと不良の一人が正悟の腕を掴み身体に触れようとしてくる。
不味いと感じながらも正悟は瞬間、焦ってしまい反応が遅れてしまうと、すぐに身体を拘束されてしまう。
そのままの勢いで服を脱がされそうになるところで、千草が割って入ろうとするのだが、他の不良達に自由を奪われ正悟に触れることすらままならない。

「先輩に触んなよ!」
「身体で払ってくれるなら、こっちの兄ちゃんは見逃してやるぜ」

正悟に触れてくる不良の一人は、視線で千草を示すと同時に正悟の弱い箇所を狙うように手を伸ばす。
その手が伸びて身体に触れる前に、正悟は千草の方を見て状況を把握するがその状況はかなり悪いようで更に焦る気持ちが正悟の中で生まれる。

「──千草!」
「先輩!くそっ、離せよ!」

千草は暴れるが二人がかりで抑え込まれては拘束から逃れるのは、ほぼ不可能だろう。
正悟は焦りながらも千草の心配をしていると、不良の一人が正悟の上着へと手をかけ強引にボタンを外して前面を晒してしまう。

「やめっ……!」
「へへ、上だけじゃ分かんねぇから、下の方も確認してやらねぇとな──」

正悟は身の危険を感じ、更に下の方へと手を伸ばそうとしてくる男の腹部に最終手段だと言わんばかりに力を込めて蹴りを入れる。
当然、本気の正悟にかかればその男はよろめき後ろへと倒れ込むので、他の不良達が呆気に取られている状態を利用して、正悟は千草を抑えていた男達から素早くその身を解放すると、一瞬の隙に千草の手を取り一目散に来た道を走り抜けることにした。

「走って!」

手加減はしたつもりなので、相手の男達も怪我はしていないだろう──すなわち、正悟達の後を追いかけて来るのも想定済みだったがそれでも静かな住宅街に逃げ込むよりは駅前の喧騒の中、不良を一気に撒いた方が良いと考えた結果、正悟は千草の手を引き駅に向かう。
しかしここで誤算だったのだが駅前までそこそこの距離があり、追いかけてくる不良達の速さも異常で、正悟一人なら撒けたのかもしれないが、先に千草が力尽きそうであった。
荷物を持ちながら逃走するのは、何も持たずに全力疾走するよりも明らかに疲れる。
それが分かったからこそ、正悟は逃走ルートを変えることにして人気のない工場が立ち並ぶ少し広めの空き地を目指して逃げ込むことにした。
そこでなら追いかけて来られても立ち向かうことが出来て人に見られずに済むと思い、二人は静かに身を隠し息を呑んで相手の気配を感じ取ることにして、千草は乱れた呼吸を少しずつ回復させようとする。
そんな千草を見て、正悟は絶対に千草だけは守りたいと固く決意すると、見つからなければそれで構わないし、見つかればそのまま戦闘態勢に入ればいいだけだと覚悟を決めて意識を保つ。

「おい、どっちに行った!」
「二手に分かれるぞ!何としても見つけ出せ!」

こういう時の運は何故無いのだろうなと思いながら正悟はこちらに向かってくる不良達を相手にすることに決めた。
分散してくれるなら尚更都合はいい──正悟にとって二、三人の相手をするくらいでは遅れを取ることもない。

「千草はここに居て──」

念には念を入れ、千草には隠れておくように小声で声をかけると正悟は不良達の前に一人現れて戦闘態勢に入る。

「おいおい、やろうってのか?」
「こっちは三人も居るんだぜ?」

正悟は相手の挑発に乗ることも無く冷静に対処していくと、物音を聞いた残りの不良がやってきて既に地に伏せた仲間を見た瞬間、正悟に向かって殴りかかってきた。
それすらも正悟は撃退すると、片付いたと同時に千草の安否を確認する。
終わったのを確認した千草は正悟の元へと駆け寄ろうとしたため、正悟も振り向いて少しだけ会話をしたらすぐにその場から立ち去る予定であった。
しかし次の瞬間、地に伏せていた一人の男が立ち上がり、そばに落ちていた鉄パイプを手に取り千草に襲いかかろうとそれを振り上げる。
正悟は咄嗟に千草の腕を掴み自分の方へと引き寄せて単身その男に向き合い、左腕を出してその鉄パイプを受け止めると、何かが壊れた音と同時に相手へと蹴りを入れる正悟の姿がそこにはあった。
その場に崩れ落ちる一人の不良を見て、確かな手応えを感じた正悟は安堵から胸を撫で下ろす。

「先輩!怪我は!?」
「大丈夫。時計一つで済んだみたい」

正悟はそう言いながら袖を捲り上げ左腕を千草に見せると、腕時計は見事に割れていてその分、正悟の腕を守ったようであった。
時計一つで守りたい者を守れたのだから正悟としては何も問題はないが、当事者の千草は責任を感じてしまい目に見えて落ち込んでしまう。
こういう時、何か励ますことを言っても千草のことだから余計に落ち込んでしまうのは明らかであったため、正悟は千草が気にしないでも良いように千草の頬に手を当ててじっと顔を見つめながら声をかける。

「千草が無事なら、それでいい」
「……うん」
「とにかく、早くここから離れよう」
「分かった──」

二人がその場から離れようとしたその瞬間、静まり返っていたはずの空き地に突如拍手が鳴り響き、その後声をかけられるまで数秒とかからなかったが、現れた男は高らかに笑いながら正悟を見据えてきた。
外灯しか明かりがないその空き地では男の顔までは鮮明に見えるわけではないが、薄暗い中でもその男の背中には長い木刀のような物を背負っているのが確認出来る。
それによく見ると相手の男はフードを目深にかぶっており、明るくてもその顔は拝めそうにはなかった。

「いやー、お見事!お見事!」
「誰っ──!」
「楽しそうに喧嘩してる奴が居るかと思いきや、強そうな奴に出くわすとは今日はツイてるな」

正悟は暗闇から現れる男に問いかけるがその男は返答する気がないようで、正悟達からすれば不良の仲間だと思ってしまってもおかしくはない状況だ。
その男も男で、背中から木刀を取り出し正悟にそれを向けて喧嘩を売るような言動を取り、誰が見ても明らかな臨戦態勢であることは明白である。
正悟は致し方なく落ちている鉄パイプを拾い上げ、千草に離れるよう指示を出すと目の前の男も満足そうに声を上げて正悟に戦いを挑んできた。

「俺達みたいな奴はコレで語り合うのが、一番だよなっ──!」

男はそういうと、一瞬で正悟との間合いを詰めて木刀による一撃を入れる。
あまりにも速いその攻撃を正悟は鉄パイプでもって受け止め押し返そうと試みるが、男の速さがあまりにも予想外で受け止めるだけの身体のバランスを取れずに居たからか、力が上手く武器に乗らない。
そのせいで拮抗していたのだが、ただの力比べではつまらないと感じたのか男は少し距離を取り正悟が体制を整えるのを待って、再度攻撃を仕掛けることに決めた。
そして男はそのままの意思を言葉で正悟に伝えることにして口を開く。

「力比べはつまんねぇからな。次は……本気で行くぜ」

何を言っても聞かなそうであった男に対して正悟は正面から受け止めるしかなく、相手の強さを測った際に分かる特有の緊張感を抱きながら鉄パイプを構えると、静かに呼吸を整えそれが合図と言わんばかりに相手の男が攻めてくる。
そして二人の攻防が数分続いた次の瞬間、相手の戦術にも少し変化があり正悟が押されているかと思いきや、相手の動きを観察していた正悟が有利な戦況に傾く場面が少しだけ訪れ、その際に目深に被っていた男のフードが取れるとその男は正悟でも知っているような人物で、一目その姿を見れば驚きは隠せないような人物であった。

「え?あなたは……」
「先輩、知り合い?」

驚きを声に出してみると、千草がそれに乗っかる形で質問をしてくるので正悟はそれに答えることにしたのだが、知り合いというには相手のことを知らな過ぎるというのもあって、正悟は一瞬返答に困ったが自分で認識している通りの回答をする。

「知り合いというか……夢校最強って言われてる生徒会長だよ」
「……生徒会長で、最強?」
「まさか会長だとは思いませんでした。道理で強い訳だ」

呆れた正悟は鉄パイプを地面へと放り投げ、白旗を上げる動きを見せた。
鉄パイプが音を立てて地面に落ちてその音が響き渡った後、二人の前に現れたその会長も、興をそがれたのか臨戦態勢の構えを解いて正悟達に向き直して会話を試みることにしたようで、先程とは打って変わった雰囲気をまとっている。

「お前らよく見たら夢校の生徒じゃん」
「オレ達のこと知ってんの?」
「お前が一年の天ヶ瀬千草。そんでそっちが二年の瀬奈正悟だろ」

そういうと会長は一人一人を指で示して名前を告げると、二人を交互に見直しながら自信満々に生徒会長としての威厳を見せつけようとする。
しかし正悟はそんな会長を見てもあまり気にならないのか普通に接するように返事をしていく。
それに対して怒るような器の小ささではないというのも、知ってのことだろう。

「よくご存知ですね」
「これでも生徒会長だからな。目立つ生徒は大抵頭に入ってる」

会長の言う目立つ生徒──それはどのような意味なのかと千草は思うと、次の瞬間、それを質問するような形で小さく自然と言葉を呟いてしまっていた。

「それって──」
「まぁお前の噂も聞いてるけど、まず入学式を堂々とサボったからよく覚えてる」
「千草……」
「あはは……それは、その……」

最初、千草が思ったことはやはり自分の境遇での噂だ。
理事長の孫──そういう風に言う人間が未だに後を絶たないのもあって、千草としてはやはりそういう印象を持たれてしまっているのかと思うと残念でならないが、会長の言葉を聞いて、言われても仕方のないことなのは分かっていたがやはり的確に指摘されると苦笑いで誤魔化すしかない内容だった。
正悟にまで呆れられてしまったが、短い不良人生であの時は一番反抗的な時期でもあったと自覚しているので、自覚した分、少しは成長したと感じたい。
とはいえ、そんな生徒の状況を認識しているのは流石生徒会長と言っても過言ではない。
それでも正悟の強さを把握しきれていないのは、正悟が今まで苦労して隠してきただけのことはあるようであった。

「ただ、学年首位の瀬奈がここまで強いのは知らんかった。それに──」

そう言いかけたところで会長が言葉に詰まることになるが、とある人物が少し遠くから走ってきて、その人物を見て正悟はまたしても驚くことになる。
それは向こうから見ても同じであったらしく、少しばかり驚いた表情を見せていた。

「おい、海斗!いきなり走り出すなっていつも言って──」
「え……アキラ?」
「瀬奈、なんでこんな所に」
「アキラこそどうして?」
「このバカが突然居なくなるから探すのに苦労した」
「痛っ!おい、アキラ!お前いきなり頭殴んな!」

アキラが海斗と呼んだ目の前に居る生徒会長の頭を軽く叩くのを見て、二人が知り合いなのだということを正悟は察する。
海斗は反抗するように声をあげて文句を口にすると、アキラはそれに対して毎度のことながら海斗のことを抑え込むように言葉を選んで発していく。

「うるさい、どうせまた迷惑かけたんだろ」
「アー!事情も聞かずに瀬奈の肩を持つ訳か!」
「じゃあ事情とやらを聞くが、もしお前が悪かったら走らされた分、もう何発か……」
「いや、それは……その……」
「海斗」
「すみませんでした!」
「はぁ……」

アキラは溜め息を吐くと四人はどうも長くその場に留まり過ぎたのか、再度トラブルに巻き込まれることになる。
倒れていた不良達が徐々に起き上がり正悟達を目視すると、先程の恨みがあるのか全員で正悟達に襲いかかることに決めたようであった。

「ッ、お前ら……いつまでも調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
「なんだよ、瀬奈にやられてコイツらまだ懲りてねぇの?」
「ハッ!その軽口、いつまで叩けると思ってるんだ!」
「いや、お前らとじゃつまんねぇ喧嘩しか出来そうにねぇしなぁ……」
「テメーら、ここからタダで帰れるとは思うなよ!」
「お前らこそ、その人数で相手になると思ってんのかよ」
「だったら、これならどうだ?」

不良の一人と海斗が口論していると、その不良の合図と共に空き地へと増援が来るのが伺える。
数十名は居るだろうか──しかし、それら全てを正悟が相手にする訳でもない。
正悟も呼吸を落ち着かせて海斗も木刀を構え直す。
校内最強と名高い生徒会長と共に肩を並べる日が来るとは思わなかったが、正悟も遅れを取る訳にはいかない。

「千草とアキラは離れてて──」

正悟は千草とアキラに声をかけて身を隠すように伝えると、千草は少しばかり不安そうにしていたが、アキラはいつも通り落ち着いていて千草を物陰に押し込み二人で正悟達の様子を見守ることにした。
周囲は既に不良が包囲していて、中には武器を持つものも居たがそれら全てを視認しても正悟と海斗の表情には焦りを感じさせることはなく、難無く相手にすることが出来るという風にアキラの目には映る。
正悟の強さも海斗の強さも目の当たりにしているアキラにとってこの程度のトラブルは日常茶飯事であり、海斗のそばに居るということはこの類の話は聞き飽きてしまうぐらいのことなのであった。

「瀬奈、まだいけるよな?」
「これくらい、問題ありません」
「いくぜ!」

その言葉が引き金と言っても過言ではないと思われるほど、敵が襲いかかるタイミングが絶妙なものであった。
海斗は持ち前の力と手数で敵をなぎ払い、正悟は敵の動きを完全に見切り相手の攻撃をいなして的確にダメージを与えていく。
二人の戦い方は真逆と言わざるを得ないが、それでも息が合わないということはなく、互いに補い合うように死角を埋め合わせ、戦える不良達の数は徐々に減っていき、残りはあと数名といったところまできた。

「おいおい、だらしねぇな!もう終わりか?」
「会長はお元気そうですね」
「そういう瀬奈も、無傷で余裕そうじゃねぇか」

不良達は苛立ちもあるが、明らかに敵う相手ではないことも認識したようだ。
結局最後まで抵抗はしたものの、不良の中でもリーダー格の人間が撤退を指示することになり、全員その場から逃げ出すことになった。

「チッ……お、覚えてろよ!」

最後に捨て台詞だけを吐いて立ち去るリーダー格の男を一瞥してから正悟は千草のそばに駆け寄り、互いに身を案じると無事が分かったことで、ようやく胸を撫で下ろす心境になり最後に自分の状態を確認する。
すると千草に借りていた服はボタンが外れかけ、至るところに土埃が付着し、お世辞にも綺麗とは言い難いは状態になっていた。

「千草、大丈夫だった?」
「オレは平気。先輩こそ怪我してない?」
「うん、大丈夫。けど、ごめん……千草の服ボロボロにしちゃった」
「先輩が無事ならそれで良いって!」
アキラお前も無事か〜?」
「ああ」

海斗は能天気そうに心配する台詞を言いながらアキラのことを気にかけ、アキラも何事も無さそうな素振りで海斗と会話を続けていたので、正悟としては千草とアキラの両方を気にかけていたため二人の無事が分かり安心する。

「はぁ……つまんなかった」
「海斗。あまり喧嘩に楽しさを見出すな」
「へいへい。ま、お前が無事ならそれでいっか」

しかし、これほどまでに喧嘩が好きな生徒会長は存在しないのではないかと思うほど海斗は喧嘩に楽しみを見出そうとしている。
だが海斗の場合、喧嘩が好きな訳ではなく、あくまでも強い人間と戦いたいという欲求を満たすために、喧嘩という強い相手を探すのに打って付けな手段を取っているだけで、強い相手ならば公式試合だろうが非公式試合だろうが全ての競技で受けて立つというだけの話であり、今回も強い人間を探し求めて首を突っ込んだだけの話だ。
巻き込まれた方は迷惑極まりないのではあるのだが、アキラもそこは上手く付き合っている。
海斗からしてみたら、アキラの友達でもある正悟に出会ったことで次は万全の状態で戦ってみたいと強く意識付けられたようで、正悟と千草の姿を再度視界に入れたところ、思い出したように海斗は声をあげた。

「そうだ、お前ら二人にはちゃんと名乗ってなかったな!立花海斗たちばなかいと──夢校の生徒会長で、アキラコイツのダチだ。よろしくな!」




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