ゲートを抜け、車に乗り込んだ二人。お互いに一息付くと、草薙は話し出した。
「突然申し訳ありませんでした」
『いや、まあ、驚いたがな、、、』
「あ、そうだ。先程の理由がまだでしたね」
『ああ、、、そうだったな』
そこでルシアは、草薙から刀剣男士には真名を教えてはいけない事。教えてしまうと神隠しをされる危険性があると言うことを教えてもらった。
『そうだったのか、、、』
「はい、彼等には可哀想ですが、貴女を危険に晒す訳にはいきませんので」
『(危険、、、か)あ、自己紹介をしなければな。私はルシア=ランドルフ=ヴェンバッハだ』
「改めまして、草薙です。こちらこそよろしくお願いします」
お互いの自己紹介を終え、少し話をしているルシアの脳裏に三振りの姿が過る。彼等はどうなるのだろう。かなりの怪我をしていたようだが。思い馳せる彼女の顔を見ながら草薙は言葉を紡いだ。
「実は、貴女にやってほしいことがありまして」
『?やって欲しいこと?』
「はい。貴女にしか出来ない事です」
『、、、拒否権は無さそうだな。なんだ?』
「審神者になっていただきたいのです」
また、分からない単語が出てきた。『さにわ』とはなんだろう。キョトンとしているルシアに草薙は審神者について説明を受けた。
『そうか。刀剣男士ともに歴史改変主義者と戦う、、、か。いいだろう、受けようじゃないか』
「ありがとうございます。では、これより基礎をお教えします。一通り習得出来るようになったら、見習いとして本丸に派遣させていただきます」
『わかった。具体的に何をするんだ?』
「そうですね。まず、鍛刀、部隊の構成、出陣。後、帰還後に手入れ、強化、、、他にも色々ありますが、一連の流れはこんな感じです」
『そうか、、、ありがとう』
草薙の説明を聞き、中々ハードな仕事量にやっていけるか不安だ。が、一度引き受けてしまった以上はベストを尽くさなくては。ルシアが決意すると同時に車が止まった。
「着きました。ルシア様」
『ここが、、、』
二人は車を降りると、目の前の大きな建物の前に立った。すると、
「こんのすけ!」
『!?』
草薙が声を掛けると同時にポンという効果音と共に、派手なメイクを施した真っ白い狐?が現れた。
「はい!こんのすけ、参りました!」
『狐が喋った、、、、?』
「あ、ルシア様、彼はこんのすけ。貴女様のサポートをさせていただく管狐です」
『ああ、、、そうか(あ、やっぱり狐なのか、、、)』
ルシアがこんのすけを興味深げに凝視していると、その視線に気付いたのか、こんのすけがこちらを向いた。
「初めまして!ルシア様のサポート件、政府との連絡役を務めさせていただきます、こんのすけと申します」
『ああ、よろしく頼む』
ぺこりと頭を下げるこんのすけを然り気無く抱き上げる。
「わっ!!ルシア様!?」
『フワフワしてるな、、、(体温はあるし、生き物ということは間違いないな)』
こんのすけを暫くモフモフし、満足したルシアは優しく彼を下に降ろした。
『突然すまないな。あまりにフワフワしていたのでな、つい、、、』
「い、いえ。いつでもモフって下さい!!」
『ありがとう』
「あ、、、////、さあ、研修に参りましょう!」
『ああ、分かった。草薙、、、だったか。ありがとう行ってくる』
「はい、行ってらっしゃいませ」
軽く片手を上げ、こんのすけと歩き出すルシアの後ろ姿を見送りながら、草薙はため息を吐く。
「申し訳ありません。ルシア様、、、」
草薙の謝罪の意味をルシアが知るのは、彼女が審神者になった後だった。
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