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その頃、二人はゲートを潜った先の門の前に立っていた。草薙に勝手に入っていいと言われてはいたものの、門番くらい居るだろうと思ったが、全くその気配はなく、門は朽ちかけ本丸全体が閑散としていた。
「静かだなあ」
『いや、静かすぎないか?気配が全くしないんだが、、、、』
相も変わらず呑気な三日月と不安げなルシア。しかし、いつまでも立ち往生している訳にはいかないので、用心しながら門をくぐり抜けなかに入っていった。
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『しかし、、、空気が重いな、、、息苦しい』
「大丈夫か?主、、、」
『、、、ああ、大丈夫だ。ありがとう三日月、、、行こう』
周りに漂う瘴気にあてられるも、目を閉じ深く深呼吸すると、三日月を伴い本丸の玄関に入っていく。
入ってすぐ目の前に広がる、静まり返り薄暗い廊下を眺めていると、トタトタと足音が聞こえ、ルシアがふとそちらへ目をやると、長い金髪を編み込んだ髪型をし、肩にふわふわした何かを乗せた少年がいた。
「、、、誰だ?」
『ああ、私は見習いだ。政府から通達が来ている筈なんだが、、、』
「み、ならい、、、?」
『?』
ルシアがその少年に事情を説明すると、目を見開き絶句する。その反応を疑問に思っていると、暫し固まっていた彼はふとルシアの背後にいる三日月を見て、みるみる青ざめていった。
『、、、なんだ?三日月がどうかしたか?』
「そ、その三日月、あんたのか?」
『そうだが?』
「、、、、っ出てってくれ!!」
少年は再び黙りこくっていたが、ばっと顔を上げるとルシアの肩を掴み外に追いやろうとする。しかしその腕をルシアは優しく掴んで制止した。
そして、今にも泣きそうな少年の目を真っ直ぐ見つめた。
『落ち着いてくれ。お前がそこまでして私を追い出したいのか解らんが、、、こっちも帰るわけにも行かなくてな。一先ず主に会わせてくれないか?』
「でも、、、っ」
『うーん、、、どうしたものか、、、』
「主、、あの、、厳令書、、?見せてみたらどうだ?」
『ああ、そうか!少年、これを主に見せてくれ』
三日月の提案に、厳令書の事を思い出したルシアは、懐から折り畳まれた紙を取り出し少年に渡す。彼は困惑していたが、こくりと頷くと紙を受け取り、早歩きで奥に引っ込んでいった。
『、、、待ってればいいのか?』
「そうだな。あと少しすれば呼びに来るだろう、、、」
『ああ、、、、しかし、、、』
「ん?どうした、主」
『さっきの少年、死んだ魚のような目をしていたな、、、可哀想に』
そう、まるで希望を全て失ったような、、絶望したようなそんな目。さらに金色の髪は、本来の輝きが失われておりボサボサ、よく見てみると身体中傷だらけにも関わらず、治療もされていない様子だった。
ぼんやりとそんな事を考えていると、奥から彼が現れた。
「、、、入ってくれ。案内する」
『ああ、ありがとう、お邪魔する。行こう三日月』
「あいわかった」
「、、、、、こっちだ」
ルシアと三日月は少年の後につづき、奥へと入っていった。
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