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広間を出た長谷部は後ろに付いて歩いている鶴丸に話しかけた。

「鶴丸」
「なんだ?長谷部、、、」
「別に構わんぞ」
「なんの事だ、、、?」

足を止める長谷部。それに釣られるように鶴丸も足を止めた。

「俺を、、、折れ」
「なっ、、、」

長谷部の言葉に驚愕する鶴丸。真っ青な顔をして首を振る。

「い、嫌だ、、、っ!もう仲間を手に掛けるのも、あの女の言いなりになるのもっ!!」
「しかし、俺を折らなければあの女に折れるより辛い苦痛を与えられるだろう?」
「っ!!」

長谷部の言葉に嫌なことを思い出したのか、綺麗な顔を歪めた。
そう鶴丸国永もまた、かなりの頻度で霞の夜伽相手に選ばれていた。その度に折れる事を考えるのだ。いっそのこと、夜伽の時に首を落としてしまおうか、、、そう考えたのも一度や二度ではない。
そんな鶴丸を見てきた長谷部だからこそ、突破口を見出だして欲しかったのだ。

「俺を折れば、一先ず主の機嫌は直る。暫くはイラつかずにいるだろう。その間に何かしらの手段を探せ」
「は、長谷部、、、」
「短い間だったが、、、中々楽しかった、、じゃあな」
「、、、っなんで、なんでだよ、、、、主、、、」

泣きそうな鶴丸に背を向け、颯爽と去る長谷部。
その後ろ姿を見ながら鶴丸は前任に助けを求めるように呼び掛けていた。

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『ふんっ!!』

ルシアの方はと言うと、順調に検非違使を撃破し、無事に髭切と膝丸を手にいれていた。
そして、最後の一体を両断すると一息付く。

『ふう、、、これで終わりだな、、、』

回りを見回し愛剣を下ろす。そして、髭切と膝丸を手に取り、、、その瞬間、大量の桜に包まれた。

舞い散る花びらの中に、クリーム色の髪とエメラルドグリーンの髪の男性二人が立っていた。

「源氏の重宝、髭切さ。君が今代の主でいいのかい?」
「源氏の重宝、膝丸だ。ここに兄者は、、、って、兄者!!」
「おやおや、、、えーと、確か、、、弟の肘丸だったっけ?」
「膝丸だ!!兄者!!」
『あー、、、、兄弟だったんだな。私はある本丸の見習いだ、宜しくな』
「うん、こちらこそ宜しくね、主」
「ふむ、宜しく頼む」

どうやらクリーム色ののんびりした方が髭切でエメラルドグリーンのツッコミ気質っぽい方が膝丸らしい。

(まあ、良い具合にバランスがとれてはいるな)

暫し、会話をしながらルシアはしまったと思った。

『あああ、、、やってしまった、、、』
「ん?どうしたんだい?」
「何をやってしまったんだ?」
『ああ、いや、、、』

不思議そうな二振りに理由を説明するルシア。
迂闊だった。触れるだけで、顕現してしまう事をすっかり忘れていた。きっとまた霞がヒステリックに騒ぐだろう。
頭を抱えるルシアに、髭切がふんわりした笑顔を向ける。

「そうなんだ。でも、顕現なんてやったもの勝ちじゃないかな。主が気に病む事じゃないよ」
『そうか、、、?』
「それに主には何も落ち度はないと思うが?」
「そうだよねぇ、欲しいなら自分で部隊組んで検非違使倒せば良いことだし、、、そこの主、随分と怠け者だねぇ」
『はははは、、、、(的確に的を得てはいるがな)』

そんな事を話していると、煙と共にこんのすけが出てきた。

「審神者様!大変でございます!!」
『どうした?こんのすけ』
「へ、へし切長谷部様がっ!!」
『長谷部?、、、ああ、広間での、、、あの刀剣男士がどうした?』
「じつは、、、」
『っ!?』

ルシアはこんのすけの話を聞くなり、髭切と膝丸を伴い、こんのすけと共に本丸に帰った。

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