信用と信頼
未来に備えて
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迅とランク戦する事は桜花にとってそれなりの意味があった。
まずは遠征での件のお礼だ。
迅の後押しに従い行動したところ国の政争に巻き込まれたり、
麟児と一悶着あったり、
風間に怒られたり…ほとんど八つ当たりに近かったが一発ぶん殴らないと気が済まないというのが一つ。
もう一つは迅のサイドエフェクトが気に入らない。
これも八つ当たりに近いが、
自分が知られたくない未来を知られるのは勿論の事、
その確定に近い未来が覆せないと言われるのが嫌だったのだ。
遠征艇での攻防を思い出す。
敵の船は桜花が近界民に攫われた時、
最初に世話になった国だった。
自分に戦うかどうかの選択を与えられ、自らの意志で選択した。
相手の命を奪うための戦い方を教わり、
自分の命を守るための生き方を知った。
仲間の大切さを知り、同時に人の心の移ろいやすさ、脆さを知る。
信じ、信じられ、利用し利用される。
裏切る事も裏切られる事も知って、生き残るという事を知った。
そこにはいろんな思い出が良くも悪くもあった。
それら全てが今の桜花を形成する一部だ。
他人から見てどう思われるかなんて知った事ではなかった。
ただ、桜花にとっては何も知らないでいるよりはこちらの方が全然良かったというだけだ。
だからこちら側の世界に戻ってきた今でも桜花はトリガーを手放すことはできなかった。
自分は弱くない、だけど強くもない。
力をつければつけるほど上には上がいる事を思い知る。
停滞は死と同義だ。
だからどんなに情けなくても、周りに笑われても、
強くなることを諦めることはできない。
生きるためには戦い続けなければいけないのだ。
ボーダーには自分より強い者がたくさんいる。
中でも迅は自身が持っているサイドエフェクト未来視もあり、
その強さは確かなものだ。
彼が見える未来はほぼ確定している未来と捉えることもできる。
迅が視た未来を覆すことは並大抵の事ではできないが、それだけに意味がある。
桜花が今、抱えている不安。
このままここにいてもいいのか。
自分は何も抗うことなく死んでしまうのか……。
考えても答えが出ないなら代替案として試合をしてその勝敗で決めるというのは、
昔からの桜花の癖だった。
そしてその不安を拭い捨てるために迅と戦うのはこれ以上にないくらい都合が良かった。
だから三本勝負だった。
一本目。
迅と対面して早々、お互い斬りかかった。
剣撃のラッシュが続く。
どんなに素早く斬り込んでもそれを全て対応できるのはサイドエフェクトのおかげなのか。
……まぁ、これくらいなら太刀川も風間も対応できるレベルだ。
サイドエフェクトあるなし関係なく、迅は強い。
そう認識し直して桜花は緩急をつけるために一度距離をとろうと地面を蹴る。
そうはさせないと距離をあけず、迅はそのまま突っ込んできた。
スコーピオンは武器の性質上、身軽さを活かしたスピード重視で攻めるか、
不意打ちを狙って相手を乱していくのが主のスタイルだ。
風間はスピード重視に切り込んでいくタイプだ。
あの小柄な体格が更に拍車をかけて嫌な感じになっていて、
翻弄されてしまえば自分のペースに戻すのが難しい。
対する迅は、持っているサイドエフェクトから考えても不意打ちを狙う奇襲タイプだと想像するのは難しくない。
スコーピオンで素直に斬り込んでいくだけではないはずだ。
迅の斬撃を流し、すれ違い際に一撃入れようとしたところで地面がひび割れているのが見えた。
反射的に心臓部分と頭部にシールドを展開し攻撃を防ぐ。
だけどそれは視えていたのか狙われたのは足だった。
そのまま斬られた反動に乗り、地面に手をつく瞬間にそこにグラスホッパーを展開し上空へ飛ぶ。
そこから孤月を投げつける。
それくらいの攻撃なら迅も避けるか受け流すかするだろう。
そのタイミングで銃型トリガーを生成しアステロイドを放った。
「読み逃したか」
迅の冷静な声が聞こえた。
遠征に出発する時に桜花がいれていたのは孤月とグラスホッパーとシールドだ。
そして遠征から戻ってきてそのままランク戦を始めた桜花は普通ならそれしか入っていないはずだ。
桜花は今まで射撃トリガーを登録してランク戦をした事がない。
そんな自分がそれを使用してくるとは思わなかっただろう。
しかもそれは迅の未来には視えなかったらしい。
一度しか使えない奇襲を先に仕掛け成功したのは桜花だった。
「いつの間に射撃トリガー使うようになったの」
「その辺は視えていなかったわけか」
迅がベイルアウトする。
最初は桜花の勝利だ。
迅の言葉から麟児のことをきちんと視えていたわけではないと判断した。
本当は一発殴りたかったがそんな余裕はなかった。
とりあえず勝利を収めたのでこの件はスッキリ解決という事で落ち着く。
桜花は頭を切り替えた。
昔のドラマのシチュエーションで、
どの道に進むか悩んだ旅人が枝を立て、倒れた方の道へ進むという描写がある。
桜花が悩んだ時試合をして決めてしまうのはそれと似ている。
誰かは考える事を放棄していると言うのかもしれない。
でも人間は考えたからと言って必ず答えが出せる生き物ではない。
極力客観的に考えるように努めるが、
生まれてしまった情を殺すのは難しい。
近界に行っていたとはいえたった四年半で桜花がそれを完全にコントロールするのは難しかった。
ふと、思い出すのはハロルドの言葉。
遠征艇の時の事も考えると接触は避けた方が良いはずだ。
…ではどうした方が良いのか。
玄界にいようがいなかろうが、接触するかもしれないししないかもしれない。
そんな不確かな要素に悩んでいる自分に馬鹿じゃないのと笑ってやりたい。
迷いがあるから動揺する。
ならばそれをなくしてしまえばいい。
ボーダーにこのまま留まるか、それとも遠征艇を奪ってどこかの国へ逃亡するか。
それをこの二本目で決めてしまおうと桜花は思った。
今までなら不安な空気を感じたら迷わず逃げ出していた。
それができないのは何故なのか…考えたら余計に迷う気がした。
恐らくその直感は正しい。
(勝ったらここを出る)
今までの自分の行動理念と勝利を結び付け、
この試合も更に集中して勝利を狙う。
桜花はゆっくりと息を吐いた。
転送が完了する。
油断しやすいその一瞬を狙って刃が前方から飛んでくる。
それを孤月で捌いたら敵はどこからやってくるのか……
桜花は右手を軸に剣を扱うようにしている。
大半の人間が右利きなのは近界も同じだった。
右で払えば、左半身がガラ空きで右斜め後ろは完全な死角になる。
受け止めるならサイドはがら空きになる。
避けるなら……
相手の攻撃の手とその先の読み合い。
それを一瞬で考え、行動しないとやられてしまうやり取り。
直感的に桜花は剣を弾く事にした。
どれをやっても迅には同じ事に思えるし、反射的に動いた身体を信じるしかなかった。
…そのまま来るであろう方向に意識を持って行けば案の定そこには迅の姿。
身体を捻り素早くそれに対応する。
孤月で迅のスコーピオンを受け止め、弾く。
先程と違い今度はスコーピオンの二刀流だ。
今度は桜花が迅の攻撃を凌ぐ立場になった。
なんだかんだで迅と正式に手合せをするのは今回が初めてだ。
強気な攻めをみせる迅にそういえば太刀川に並ぶ攻撃手だと言われていた事を思い出す。
孤月で片方のスコーピオンを受け止め、
もう片方はシールドを展開して防ぐ。
その間に左手に銃トリガーを構えるが二度目は通じなかったようだ。
シールドを掻い潜ったスコーピオンの刃が桜花の手首を斬り落とした。
ただでさえ射撃トリガーの熟練度があまりない桜花が一度目は奇襲で成功させても、
次も成功する確率は低いが念には念をと攻撃すること自体防ぐのは警戒しすぎではないかと言いたい。
ま、桜花が迅の立場なら同じ事をするのだが。
使いものにならなくなった左手はないものとして、右手だけで応戦するがやはり押されてしまう。
一旦距離を取ろうと後退。そしてグラスホッパーで逃げようとする。
「逃がさないよ」
「逃がしてよ」
これも同じ手は通じないらしい。
桜花がグラスホッパーを踏むよりも早く、
足を切断し踏めなくした上で、桜花に向かって突進する。
そして桜花が踏む予定だったグラスホッパーをそのまま迅が踏んで前進してきた。
咄嗟に背面にシールドを展開する。
背後に鋭利な地形はなかったようでそれによる損傷はなかったが、おかげで壁際にまで追いやられてしまった。
超高速突進を受ける羽目になった桜花は咄嗟に使いものにならなくなった左腕でスコーピオンの攻撃を受け止めていた。
致命傷にはならないが、どのみちこのまま放っておかれるとトリオン漏洩過多でベイルアウトだ。
その前に何とか一撃をと思ったが……。
逃げ道を塞ぐように、迅はスコーピオンを受け止めた左腕をそのまま切り捨てることもせず、
そのままスコーピオンごと壁に突き立てる。
身動きができなくなったこの状態を乗り切るには完全に左腕を捨てるしかない…が、
桜花が考えるよりも先に迅の方が何手も先をいっていた。
「…迅、これはないわ……」
「いやー正攻法で勝てる未来が視えなくてねー」
その直後、桜花は壁から飛び出てきた刃で胸を貫かれた。
拘束するように見せて、本当の狙いは壁伝いの攻撃だ。
まんまと騙された…いや、そこまで考えが及ばなかった桜花が甘かっただけだ。
二本目は迅が勝利を収めた。
これからの行動も決まった事で、
最後のこの勝負はひたすら全力で臨む事だけ考える。
ここで生き残らなきゃこれから先の未来はない。
訓練ではなくここは戦場で…それを想定して桜花は動き始めた。
息を殺して気配を絶つ。
バックワームをつけていない桜花の位置を知るならレーダーを使えば簡単に位置は割れる。
それは分かっているが、だからと云って開き直って自分はここにいるアピールをする必要もない。
何があっても準備万端な状態にすることはできても、
必ずしもその状態で敵と対峙できるとは限らない。
今持ってるもので勝負するのはどこの戦場でも変わらない。
緊張感を持つことで神経が研ぎ澄まされる。
無音。
そこに聞こえてきた音に桜花は孤月を振り、壁ごとぶった斬った。
案の定、そこには迅がいたが、
桜花の攻撃はかすりもしていない。
左手に持つ銃型トリガーで迅の足元と適当に弾を発射し、
そのまま距離を詰めて斬りかかった。
普通の斬り合いならお互い対応できることは把握済み。
先程、迅の足元を狙ってできたコンクリートの破片物を蹴とばす。
背後からなる音に、これがチーム戦なら他に敵がいると意識を逸らす事もできるだろうが、
生憎個人戦。
そんな小細工は無意味だ。
それが活かせそうな武器は…スコーピオンくらいだろうか。
しかし迅は今視えた未来に冷や汗を掻いた。
「そういう…」
「逃がすと思う?」
適当撃ちした弾はアステロイドだけでなくハウンドも混ぜていたという事だ。
桜花が破片物を蹴ってわざと背後に意識を持って行かせようとしたその背後から、
ハウンドが迅を狙って飛んできた。
避けるにも目の前の桜花がそれを許さないなら、どう考えても目の前の彼女をどうにかするしかなかった。
幸いにも桜花の右手には孤月、左手には銃型トリガー…全攻撃状態だ。
シールドを出すにはどちらかを消すしかない。
その隙を見せてくれれば、迅は間違いなく一太刀浴びせる自信はあった。
だけど桜花は何が何でも迅にハウンドを当てるつもりだ。
桜花の孤月を受け止めつつ、もう片方のスコーピオンを解除し、
背後にシールドを張る選択をした。
昔のボーダーのシールドなら防げない可能性は高いが今のは違う。
ノーダメージという事はないだろうが、致命傷は避けられる。
ハウンドが迅の背面を直撃。
そして桜花は孤月で何度も斬り込む。
スコーピオンを割る気だ。
太刀川みたいに剣技だけに持ち込んで気持ちよく戦うつもりはないらしい。
明らかにトリオン消費を狙った攻撃の仕方に、
ランク戦というよりは実践を想定しているという事を悟るのは難しくなかった。
戦う事は楽しい。
だけど相手が楽しさではないものを求めていたらそれに応える器量は迅は持っているつもりだ。
諭したり何か結果を導くような戦い方をする迅は桜花にあわせてぶつかり合う。
迅のスコーピオンが割られる。
桜花の斬撃を喰らう前にそこにシールドを展開し、掠り傷程度に抑える。
そして動きを止める事なく、スコーピオンを再生成して二刀流で桜花に突っ込んでいく。
流石に相手が二刀流なら左の銃型トリガーが邪魔になる。
桜花はアステロイドを撃ち、その隙に…と考えていたが、
迅がその弾をスコーピオンで弾く。
勿論、弾を弾いたスコーピオンは割れたが再度再生し直し桜花の左手を狙う。
どうやら迅は短時間で決着をつける気らしい。
銃型トリガーでスコーピオンを受け止めるが、防御に特化しているわけではない。
スコーピオンに傷つけられたところで、
桜花は何のためらいもなく銃を手放し、そのまま迅の手首を掴んで態勢を崩す。
そこを孤月でばっさり斬るが、スコーピオンを枝分かれさせ、まさかの白刃取り。
そして体内で幾つも枝分かれさせているのか、
迅の手首を掴んでいた左手を斬り落とされた。
スコーピオン相手なら動きを止めたら駄目だとは思っていたが、
身体の接触も考えないとそこから持っていかれる。
(面倒な武器ね…考えた奴の顔が見てみたいわ。
そして斬りたい)
左手は失ったが元々孤月は右手だけで持って攻撃している桜花にとって、
手数が減って少し痛いなーくらいのものだ。
戸惑う余裕はない。
桜花はガンガン斬り込んでいく。
迅もスコーピオン二刀流で対応している…という事は、
メイントリガーとサブトリガーどちらも使用しているという事だ。
他のトリガーは使用しない…できない事を考えれば他のトリガーを警戒する必要はないはずだ。
純粋な斬り合いだけなら、孤月の方に分がある。
勝機を狙うならここしかない。
孤月の斬撃を受け止めたスコーピオンが割れ、桜花の目の前で散っていく。
「……!」
最初斬りあった時は今以上に剣を交えていた。
その時はヒビさえ入らなかったはずなのに今回は砕けた…。
それがヤバイと気付いた時は遅かった。
スコーピオンは変形自在。
伸ばせば伸ばす程、耐久は脆くなる。
二刀流と見せかけ、実は枝分かれさせ剣を二本作っるなんて、普通誰も考えない。
最初はまともに耐えていた事を考えるとどこかのタイミングで切り替えたのだろう。
だからここでスコーピオンが割られるのは迅の想定内のはずだ。
でも決めるならここしかない。
どこから攻撃されるか分からないものに考えて対応するより、
がら空きになった今の迅の身体を斬る事の方がいいと判断して桜花は迅を斬った。
「ギリギリ…かな」
今度は両足切断される。
最初の時と違い片手もない桜花はそこから攻撃に転じれる策はなかった。
相打ちだが、地に堕ちるしかない桜花とは違い、
迅にはまだ攻撃するのに動かせる身体は残っている。
迅は桜花にトドメを刺した。
「あー……」
マットに身体を沈め、桜花は唸る。
自分が馬鹿な事を知っている桜花はとりあえず頭を整理する。
――麟児の件は詳しく噛んでいたわけではないから斬ったしそれで良しとする。
ボーダーには残ってこのまま過ごす……というか、迅に勝てなかった時点で遠征艇を奪うとか難易度が高い事はできないので、
どのみちいる事は確定。
あとは――……鍛錬しよう。
生きるためには必要だ。
物事は実にシンプルである。
それがあらためて分かった事で桜花は一息ついた。
頭の切り替えの早さはいい方だ。
不意に待合室の扉が開いた。
「迎えに来てくれたの?別にいらないんだけど」
「いやいや、勝手にスッキリした顔するのはいいけどさー。
……何かあった?」
「視えてないの?」
「俺のは融通きかないからね」
迅の顔を見て嘘ではない事を知る。
「なら、いいわ」
桜花の目の前に手が差し伸ばされる。
それを一瞥して桜花は自分で立ち上がった。
「自分で立てるからいらないわ」
それに迅は苦笑する。
部屋を出てエントランスに向かいながら、
迅は思い出したかのように桜花に言う。
「報告書は早めに提出した方がいいよ。
この後千佳ちゃんのお兄さんの件で呼ばれるみたいだし、その後は……太刀川さんに捕まったらもうアウトかな」
「は?」
今目の前の男は何を言ったのだろうか。
桜花は理解できなかった。
主に太刀川に捕まったらアウトっていうところに。
「噂……かな。
今の試合を聞いた太刀川さんが満足するまでやり続けるみたい」
つまりはエンドレスランク戦だ。
しかしその話で云うなら迅だって対象に入るはずだ。
桜花の言いたい事を正確に理解した迅は言う。
「桜花達がいない時、誰が相手したと思う?」
「迅、私のためにやろうとか思わない?」
「太刀川さんしつこいんだもん!
俺だって疲れるから。
あ、ぼんち揚げ食う?」
「いらない」
歩く二人に当真が手を振る。
隣に奈良坂と古寺もいる事から皆で仲良くランク戦を見ていたらしい。
「久々に迅さんがやっているとこ見たけど、
相変わらずじゃないですか?
寧ろ、磨きかけた感じ?」
「当真ーあまり吹聴するなよ」
「アンタかっ!」
桜花は当真に蹴りを入れる。
覚えのない暴力に当真はわざと悲鳴を上げる。
面倒な奴だと認識したヒュースは千佳を連れ、少しだけ距離をとる。
相変わらず玉狛第二、一筋な男だ。
「奈良坂ー古寺ー助けて」
「遠慮しておく。
章平も無視していいぞ」
「あっ、はい」
「お前ら酷ぇ……」
「騒がしいぞお前ら」
「あ、風間さん!」
風間がここにいるという事は、報告は終わったようだ。
そばには歌川、菊地原両名がいる。
「探す手間が省けた。これから明星は俺達に同行して貰う。あと……空閑はどこだ?」
「遊真くんは今、米屋先輩とランク戦です」
「そうか、今すぐ呼べ。仕事だ」
事の展開に桜花は迅を見た。
カウントダウンは始まっている……。
迅が再び桜花にぼんち揚げを差し出す。
今度はそれを無言でとり、桜花は呟いた。
「本当に面倒ね……」
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