いーじゃねーか

今「なっ…(あれは…)」

降「火神しか取れない…加速するパス…!!(イグナイトパス)!!」

福「いけ火神ー」



そして火神はそのままダンクを決めようと跳んだ。
しかしいつの間にか青峰が追いついており、火神のダンクを叩き落とす。



青「(バランス崩して火神より後ろにいたのに…速い…!!)」



そのときブザーが鳴った。



オフィシャル「第2Q終了です」

観「…う」

観「お…おぉ…おおおおおおお!!」



観客は30秒の間で繰り広げられた攻防にどよめきを隠せない。
しかし青峰は拍子抜けをしていた。



青「ありゃ?あー?アップがてらサクっと一本決めるつもりだったのに…なんだよそれ、ったく」



青峰は雪乃と火神を振り返る。



青「いいじゃーねーか、オイ!10点差つけられてどんだけヒドイかと思えば…なかなかマシじゃねーの?」



青峰は出場時間は30秒とはいえど、息を乱すどころか汗一つ掻いていない。
その青峰の状態と短い時間ではあるが、青峰の実力の一部を垣間見えた誠凛メンバーは表情をさらに険しくさせる。



観「すげぇ…あれが青峰…」

観「めちゃくちゃ速くね!?素人目にもハンパねーよ」



観客は青峰のスピードに驚愕している様子だった。



黄「青峰っち…」

緑「まったく…気に食わん奴なのだよ。ノロすぎる。まるでやる気がなかったのだよ」



本気の青峰を知っている二人は、青峰が本気を出していないことなど一目瞭然だった。



若「青峰テメ―、ちゃんと本気でやれよ!!あっさりブロックされやがって…」



怒る若松に青峰は鼻で笑う。



青「は?はっはー、本気とかないわ、ダルいし」

若「テメェ…!!」

青「…けどまあ後半は、出すかも」





青峰の本気は見れるのか…!?





『いーじゃねーか』完