どちら様ですか

『キセキの世代』を倒し、日本一になる





黒子雪乃と火神大我は出会い誓った。
そして二人と同じく全国を目指す誠凛バスケ部。





練習試合では『キセキの世代』の一人、黄瀬涼太擁する海常





そしてI・H予選、東京都三大王者との二連戦という死闘に挑み



『キセキの世代』緑間真太郎を倒し、決勝リーグへとコマを進めた





だが『キセキの世代』のエース青峰大輝の前に大敗





満身創痍の誠凛高校は残りの試合の試合で力を発揮することはできなかった





そして去年同様I・H出場は叶わず決勝リーグで姿を消すことになった









火神は一人、学校の屋上でバスケットボールを指で回していた。
人差し指の腹から人差し指の第二関節へとボールを移させながら、先日病院で言われたことを思い出す。



先「筋を痛めてるねー、何やってるの?バスケット?たまにあるんだよねー、キミ体格いいからねー、跳んだり跳ねたりってのは実はものすごい衝撃が足にかかるわけ。その衝撃を受け止めるだけが体がまだでてない。必要なのは柔軟と筋トレ。てかその前に2週間は絶対安静ね」





火神は手首へとボールを移す。



火「(2週間か…気が遠くなるぜ…けどむしろ問題はその後だ。オレは弱い…青峰(アイツ)に手も足も出なかった…どうすれば…どうすればもっと強くなれる!?)」





練習前の部室では、小金井が長い溜息を吐いた。



日「どうしたコガ、てかでかいよタメ息」

小金「これがつかずにいれるか。いいか、オレの嫌いなものが三つある」



突然小金井はキリッとした表情に変わる。



伊「あ、なんか始まった?」

小金「鳩とアボカド。あと今からの練習。試合に負けた後の練習ほど最悪なもんなよね…」

伊「言うな、下がるなテンション」



小金井は遠い目をしながら言う。



小金「てか泉真館戦、速攻のミス多くなかった?」

伊「多いっつーか二つ…かな?」

小金「あーヤベーよー。スリーメンとか増えるよ絶対。1.5…いや2倍か!?」





リ「3倍逝っとく?」



体育館に来て早々、笑顔で親指を立て、とてもいい笑顔でリコはみんなを迎えた。
悪魔の一言を添えて。

リコの言葉に誠凛メンバーは驚愕し、顔を青ざめる。



小金「3…3倍!?ちょっマジで!?いやあの…試合終わったばっかなのに…」

リ「え…4?」

誠「やります!!」

日「ホラやるぞ練習!!落ち込んでても何も始まんねーだろ!」

誠「ウィス!!」



日向の喝も飛ぶ。



日「集合…って雪乃は…?サボリか!?」

『サボってません」

日「おおっよし!!てか久しぶりだなこのカンジ!!」



久しぶりに痛感した雪乃の影の薄さに、日向は驚愕した。









誠「ッオ――――エイ」

誠「オウ」

誠「エイ」



いつもより厳しい練習に必死にメンバー達はこなしていく。
やっとのことで練習終わりになる。



日「おーし、5対5やんぞー」

小金「今日こそは!」

福「止めるぞ雪乃!!」

『え』



小金井と福田はいつもやられっぱなしにされている雪乃に、二人は肩組んで意気込んでいた。





しかし、試合になるといつも通り雪乃はミスディレクションを使い小金井を振り切り、受けたパスをそのままフリーになった降旗にパスをつなぐ。



小金「あ―――」



降旗のシュートは決まった。



リ「(心配してたけどみんないつも通りね。雪乃ちゃんも大丈夫そう……)」



リコは審判をしながらみんなの様子を見ていく。
見た目はいつも通りのみんなに見えるが、どこかいつもと違うことに気づいた。



リ「(…なワケないか。あれだけ頑張って、それでも全国には行けなかった)」



全員の顔を一人ずつみんな見ていく。



リ「(みんな全然…入ってない…すぐに立ち直れってのがムリか…もう少しかかるかな)」





『どちら様ですか』