まともじゃないかもしんないスね
海常との練習試合当日―――
誠凛バスケ部は神奈川県にある海常高校に着いた。
日「おおー広ー。やっぱ運動部に力入れてるトコは違うねー」
そんな中、火神は目が充血していた。
『火神君、いつにも増して悪いです、目つき』
火「るせー、ちょっとテンション上がりすぎて寝れなかっただけだ」
『…遠足前の小学生ですか。以外に可愛いトコあるんですね』
火「…男に可愛いとか言うんじゃねぇよ」
雪乃は火神に笑いかけると悪態をつきながらも顔を赤くしている火神。
黄「ちょっと火神、雪乃っちが可愛いからって顔赤しないでくださいっス。どもっス。今日は皆さんよろしくっス」
そこには黄瀬が練習着を着て迎えにきた。
火「黄瀬…!!顔赤くしてねーよ!!」
黄「ふーん、まぁ広いんでお迎えにあがりました。雪乃っちー、あんなアッサリフるからー毎晩枕を濡らしてんスよ、もー」
全「なっ!?」
黄瀬は泣きながら雪乃に抱き着く。
黄瀬の行動にイラつく誠凛バスケ部。.
『熱いんで離れてください』
黄「雪乃っちヒドイっス。雪乃っち以外の女の子にフられたことないんスよー?」
『…サラッとイヤミ言うのやめてもらえますか』
黄「だから雪乃っちにあそこまで言わせるキミには…ちょっと興味あるんス。『キセキの世代』なんて呼び名に別にこだわりとかはないスけど…あんだけハッキリケンカ売られちゃあね…」
黄瀬と火神はにらみ合う。
黄「オレもそこまで人間できてないんで・・悪いけど本気でツブすっスよ」
火「ったりめーだ!」
早くも火花が散っている二人を静かに見つめる雪乃。
黄「あ、ここっス」
リ「…ってえ?………片面…でやるの?」
黄瀬に案内され、体育館に着くと両面コートではなく片面コートしか空いていなかった。
もう片面のコートとはネットで仕切られている。
そちらでは練習が行われていた。
リ「もう片面は練習中…?」
日「てかコッチ側のゴールは年期が入ってんな…」
練習試合する方のゴールは木製でギシギシと鳴っていた。
?「あぁ来たか、ヨロシク。今日はこっちだけでやってもらえるかな」
そう話しかけてきた小太りの無精ひげの男は、海常高校バスケ部監督の武内源太。
リコは苦笑いを浮かべる。
リ「こちらこそよろしくお願いします…で、あの…これは…?」
武「見たままさ。今日の試合、ウチは軽い調整のつもりだか…出ない部員に見学させるには学ぶものがなさすぎてね。無駄をなくすため、他の部員達には普段通り練習してもらってるよ。
だが、調整とは言ってもウチのレギュラーのだ。トリプルスコアなどにならないように頼むよ」
つまりは超格下だと思われていて、ナメられているのだ。
明らかすぎる態度に全員がイラついた。
あの雪乃ですら眉をひそめている。
リコと火神は怒りの頂点に達しており、いつ爆発してもおかしくなかった。
火「(ナメやがって……つまりは『練習の片手間に相手してやる』ってことかよ…)」
火神は今にも武内に掴みかかりそうだった。
『まともじゃないかもしんないスね』