なりたいじゃねーよ

『今までの試合でも火神君はいつも信じてくれました。ここに来る時見かけたイメージトレーニング。あくまでみんなと戦うことを想定してました。負けた後の言葉の真意は決別じゃなく、お互い一度頼ることをやめて別々に今より強くなるため』





より大きな力を合わせて勝つために





『日向先輩が教えてくれました』



火神の表情が和らぐ。



『…だから訂正させて下さい。私は誠凛に入ってよかった。先輩はみんな素晴らしい人で、一緒にがんばる同級生もいい人ばかりで、火神君は私を信じてくれた。
もう一度言います。私はもう帝光中6人目(シックスマン)、黒子雪乃じゃない。

誠凛高校一年、黒子雪乃です。

自分のために誰かを日本一にするのではなく、火神君と…一緒に日本一になりたい…!そのためにもっと強くなって『キセキの世代』を倒します』



火神はため息を吐くと、持っていたボールを雪乃にパスをした。



火「…つーかオレは最初からそのつもりだっての。それよりまーた間違ってんじゃねーかお前!」



火神はゴールへ向かって走り出した。
火神の意図が分かった雪乃はゴールに向けて、ボールを投げる。
空中で受け取った火神はそのままリングにダンクを決めた。



火「なりたいじゃねーよ、なるぞ!」

『…はい』



雪乃の口角が小さく上がる。









火神と雪乃はコートを後にし、帰り道を歩いていた。



火「…けどお前、強くなるってもどうすんだよ?」

『わかりません』

火「オイ!!」

『けど必ず見つけます。ウインターカップまでに」

火「バーカ、トロいこと言ってんなよ」



火神は雪乃に拳を差し出す。



火「オレも強くなる。のんびりしてたらおいてっちまうぞ。とっとと強くなりやがれ」



雪乃も拳を作り、火神の拳と合わせる。



火「そんで冬に見せつけろ。新生雪乃のバスケを」





『なりたいじゃねーよ』完