伊達じゃないですよ
リ「(ちょっ…何よコレ…)」
試合はどんどん進み、3分間両チーム得点の取り合いを繰り広げていた。
観「なんなんだ一体!?」
観「このハイペースは!?」
誠凛 海常
16−17
観「まだ始まって3分だぞ!?
リ「(こんなの…ノーガードで殴り合ってるようなもんじゃない…!ディフェンスは当然全力でやってる……ただそれよりお互いの矛が強すぎる…!!
これが『キセキの世代』同士の衝突…!!)」
今は誠凛がオフェンスで日向がボールキープしている。
ディフェンスの森山はプレッシャーを日向にかける。
日「…うぉっ!?(けど黄瀬以外の4人もこの圧力…!いっぱいいっぱいもいーとこだぞコレ!!情けねー話だけど、雪乃と火神いなきゃ一気にもってかれる……いつまで保つんだこの均衡…!?)」
日向は火神にパスをする。
火神はボールを持つと同時にドリブルで黄瀬を抜こうとする。
完全には抜け切れていなかった。
すると火神は急ブレーキをかけ、後ろにジャンプし、シュート体制に入った。
黄「むっ!!」
福「後ろに…フェイダウェイ!?」
しかし火神がシュートを打とうとしたが、黄瀬にブロックされてしまった。
火「なっ…!?」
攻守交替になり、黄瀬がドリブルで攻める。
火神も黄瀬に必死に食らいつく。
黄瀬は先ほど火神がしたフェイダウェイシュートのフォームに入った。
火「(フェイダウェイ…!?コイツまた…!!しかもキレがどんどん増してやがる……!!)」
黄瀬のシュートは綺麗にゴールに吸い込まれていった。
その光景を雪乃は静かに見つめる。
『主将(キャプテン)、TO(タイムアウト)欲しいです』
日「おわぁ!!そしてナゼオレに言う!?」
走っている途中、雪乃は日向に話しかけた。
『ちょっと今のハイペースは体に優しくないです』
日「え?ちょっ何そのしかも軟弱発言!?」
『あと火神君を一度クールダウンしないと…熱くなりすぎです』
日「え?」
『火神君がムキになって挑めば挑む程、黄瀬君はそれ以上の力でやり返してくる。今のままじゃ追いすがるのが精いっぱいでジリ貧になります』
日「(いつもより饒舌だな…もしかしてオレが考えてる以上にヤバイ…?)……らしーな。カントクも同じこと考えてる」
ベンチの方を見ると丁度リコがオフィシャル席にTOを申し込んでいるところだった。
オフィシャル「誠凛TOです」
誠凛 海常
22−25
誠凛のベンチに戻る雪乃達。
それぞれ水分補給をとったり休んでいるが、かなり体力消耗していた。
リ「(みんなまだ5分とは思えないほど疲れてる…ムリもないわ。攻守が替わるスピードが尋常じゃない!)」
一方海常ベンチでは…
武「なんだこのていたらくいはお前ら!!何点取られりゃ気がすむんだ。DF寝てんのか!?オイ!」
予想外の展開に武内はご立腹だった。
笠「つってもあの一年コンビはヤベーぞ実際。10番(火神)はオマエが抑えてるからいいとして…」
笠松は黄瀬に話しかける。
笠「なんなんだあの以上にウッスい透明少女は…」
黄「でしょ?なんて言っても『キセキの世代(オレら)』が惚れた女っスから。雪乃っちは実は…」
笠「嬉しそうに喋んなテメー」
黄「イテッ」
笠松は黄瀬に腹が立ち、肩パンをした。
黄「だ、大丈夫っスよ、たぶん。すぐにこの均衡は崩れますよ……なぜなら」
誠凛のベンチではフォーメーションの確認をしていた。
リ「とにかくまずは黄瀬君ね」
日「火神でも抑えられないなんて…もう一人つけるか?」
火「なっ…ちょっと待ってくれ…ださい!!」
火神は慌てて言った。
『いや、活路はあります』
黄「『彼女(彼)には弱点がある』」
『伊達じゃないですよ』完