断然強ーわ!!

火神がダンクを決め、会場は静かになった。



パパ「(え…?何が今ドーなっタ!?)」

観「…なっ」

観「え…!?」



パパをはじめ、誠凛を除く全員が呆気に取られていた、



谷「……!?そーいやあんな奴いたっけ…!?てかいまどっから…!?」



谷村も焦っていた。



谷「くっ……とにかく一本!返すぞ!!」



谷村はエンドラインから8番にパスを出した。





リ「切り札を出すからには第1Qで10点差をつけるのよ!」





8番へパスが通る前に雪乃がカットをし、思いっきりボールを床に叩き付けた。
ボールは高く上がり、リングの付近まで上がる。



谷「なっ…」



そしてそのまま火神がジャンプをしてボールをつかんだ。



谷「ウソだろ!?」

パパ「なん…ナんだヨ、コイツら…!」



火神はリングにボールを叩き込む。



観「マジかよ!?スティール下ボールをそのままダンク!?」

観「ってかいきなりダンク2連発って…予選1回戦だぞ、オイ!!」



観客もダンクに沸いた。



日「すげーなマジ…特に雪乃ってこんなだっけ…?子ども扱いされたのそんなに怒っちゃった?」

火「そっスね…」





パパ「ガッカリダよ弱くて…キセキノセダイてミんな子供?」





思い出されるのはパパのこの言葉。



火「やってもないのにオマエが言ーな…ってカンジじゃん?っスよ」



雪乃は密かに自分の元チームメイトが馬鹿にされた事に怒っていた。



谷「くそっ…!誠凛ってこんなに強かったか!?」



そのときブザーが鳴る。



オフィシャル「第1Q終了ー!!」





新協 誠凛
 8ー23





リ「オッケ、ナイスファイ!」

降「16点差!?スゲェ!!」

谷「…っち、くそっ…」



両選手はベンチに戻るが、表情は両極端だった。



降「マジすげっス!てか圧勝!?」

リ「なに言ってんの!むしろここから大変なのよ。雪乃ちゃん!交代よ」


リコの言葉に雪乃は頷く。





リ「ここからしばらく雪乃ちゃんは温存しなきゃならないわ。攻撃力が落ちる中盤の間、いかに点差をを縮めさせないか。実は客観的に見れば、お父さん(パパ)以外の4人に脅威になるような選手はいないわ。この試合はとどのつまり…
これから雪乃ちゃんが戻るまでの間、火神君がお父さん(パパ)相手にどこまでふんばれるか、それに尽きるわ!」



火神は気を引き締めあt。



リ「あの高さに対抗できる可能性があるのはキミだけなのよ!」

火「まかせろ!っスよ!」





一歩、新協学園ベンチ。



監「オマエらどいつもこいつも…やる気はあるのかね?」



新協学園の監督はイライラしていた。
その様子にベンチの選手も顔を青ざめる。



監「特にパパ…寝坊した上にこのていたらく。十分寝てたんじゃないのかね?」

パパ「寝てマセン!ジゃなくテ、寝ましタ!」



監督の目が光ったことにパパも怯える。



監「パパがいるんだ。高さで勝負すれば必ず勝てる。練習通りやりなさい…行け」

全「はい!!」



第2Qが始まり、選手たちがコートに戻った。



谷「やっべー、カントク…近年稀にみるキレっぷりだぞ…」

パパ「えぇッ!?」

谷「これで負けたら明日から練習ハンパないことになるぞ…」

パパ「練習ヤダ!試合がイい!勝つ!」」



それからパパの雰囲気が変わった。



火「……う…ぉっ」



火神が水戸部に教わった通りにディフェンスをするが、パパは火神の上からジャンプシュートを入れた。



谷「おぉ、ナイシュー!!」

日「(なんかまた高くなってねー?だんだん本性出してきた!?)」

パパ「もう本気!!負けなイ!!」



火神はパパの言葉に嬉しそうに笑った。



火「ハッ、そうこなくちゃな。テンション上がるぜお父さん!」



リコは心配そうに見ている。





新協 誠凛
12−24





日向が3Pを打った。



日「(短けっ!!)」



火神はパパを抑え、ポジションをとった。



パパ「…この!!」



そして火神はリバウンドを取り、そのままジャンプシュートを決める。



小金「オッケ、ナイシュ!!」

福「ナイスリバン!」



リコは黙ってみていた。





『断然強ーわ!!』