すごいもん見れるわよ
I・H予選1回戦
VS新協学園
セネガル人の留学生パパに苦戦するかと思われたが、予想を超える速さで成長する火神君が圧倒し勝利
続く2回戦
VS実善高校
ここでも火神君が40得点と爆発し、さらに二年生達特に日向君が絶好調
雪乃ちゃんを終始温存してもなお118対51で圧勝
そして3回戦
VS金賀高校
昨年東京とベスト16。攻守共にバランスとれた強豪であるが―――
火神がダンクを決めた。
ひっくりするぐらい…
リ「…順調…かも!?」
金賀高校相手でも圧倒していた。
観「すげぇぞ今年の誠凛…」
観「強え!!」
金賀 誠凛
71−92
リ「(雪乃ちゃんも温存できてるし、特性上出しっぱにしたりは避けたいしね…)…雪乃ちゃん?」
そこでリコは隣に座っている雪乃の異変に気付いた。
『いや…ちょっとムズムズするだけです』
リ「(うっわ出たそー!!)」
最近試合に出ていない雪乃は試合に出たくてウズウズしていた。
I・H予選4回戦―――
4回戦ともなると今までの会場とは違い、倍以上に広かった。
降「広ぇー…」
福「ここ本当に学校の体育館スか?」
リ「米内有数のマンモス校だからね。おかげで今日はすごいもん見れるわよ」
降・福「へ?」
火「『?』」
雪乃と火神も不思議そうな顔をする。
日「決勝リーグを経て選ばれる東京都代表3校は、ここ10年ずっと同じ3校しかない」
日向が説明をする。
日「東の王者・秀徳。西の王者・泉真館。北の王者・正邦。1位は毎年変わるが、力が寄港してるから4位以下はよせつけない、東京都不動の三大王者だ。
今日ここは2会場分試合をやるから、隣のコートにふつうは他会場でやるシード校が来る…つまり、『キセキの世代』緑間真太郎が加入し、今年北西の制圧を目論む東の王者、秀徳高校が出てくる…!」
日向の説明に火神は目を見開いた。
河「けど…先輩達も去年決勝リーグまで行ったんですよね!?」
日「まあ…手も足も出なかったけどな」
日向の言葉にリコや他の二年生の表情が曇った。
『……?』
火「(センパイ達も決して弱くはねェ…けど、三大王者…ね)」
日「その雪辱を果たすために一年間練習してきた!しかも新戦力もいる!今年は必ず倒す!!何よりまず目の前の相手だ。集中して…」
?「おいおい今日の相手って誠凛だろ!?よゆーだよ。去年決勝リーグでボコボコにされてたじゃん」
その時、相手選手が横を通った。
不良「いくら王者相手でもあれはねーって。新設校が偶然勝ち進んじゃっただけだよ!」
相手選手の顔には見覚えがあった。
『……!?』
火「んんんー!?」
相手は海常との練習試合のあと、黄瀬と組んでバスケで圧勝した不良だった。
不良「今年もそうならないようオレらが代わりに…」
その時、不良のリーダーが火神にぶつかった。
不良「…ボコボ…!?」
火「よう、また会ったな」
『こんにちは』
不良たちは相手チームに雪乃と火神がいることに気付き、愕然とした。
不良「(…にされますね!?ハイスイマセン!!)」
日「え!?雪乃達知ってんの?てか何、このスデに勝てそうな空気!?」
試合が始まり、挨拶の時ですら不良たちのチーム、明常学院はへこへことしていた。
I・H予選4回戦
VS明常学院
なぜか腰引けっ放しの相手を108対41で瞬殺
誠凛が試合が終わったとき、会場が騒めき始めた。
観「……!オイあれ…」
観「来たぞついに…今年は特にすげーってよ…」
観「東京都三大王者の一角…」
会場の騒めきに誠凛も反対コートを見た。
観「東の王者…」
観「秀徳高校……!!」
ざわめきの理由は反対コートで秀徳高校が試合のため、出てきた為である。
2階席の秀徳高校の応援席には、横断幕をかけていた。
そこには『不撓不屈』と書かれている。
小金「出たな…!」
二年生は去年のことを思い出すのか、たじろいでいた。
『すごいもん見れるわよ』