ちょっと見せてもらおうぜ
緑「正直オレもあまりやりたくないな、彼とは…」
緑間も試合の場面を思い出し、嫌そうな顔をしていた。
高「けど相手するとしたら緑間だぞ。DFだけなら全国クラス…てか緑間(オマエ)も止められかねねー」
DVDでは試合終了のブザーが鳴った。
正邦 北和田
71―12
高「あーらら…終わったな〜。誠凛じゃこの鉄壁は崩せねーわ。残念だけど決勝はやっぱこっちだな。ちゃんと考えとけよ」
火神と雪乃も試合終了まで黙ってみていた。
リコと二年生も別の部屋で正邦の試合を見ていた。
伊「わかってたことだけど…正直やっぱキビしーな」
小金「てかスンマセン、泣きたくなってきました」
小金井と水戸部は暗い表情をしている。
リ「はっきり言って正邦・秀徳とも10回やったら9回負けるわ。でも勝てる1回を今回持ってくりゃいーのよ!」
日「作戦ってほどじゃねー…けど一つ思いついた」
火「ところで…」
火神は言いにくそうに話を切り出した。
火「告白されたって言ってたが…へ…返事したのか?」
火神は顔を赤くしながら雪乃に尋ねた。
『お断りしました。初対面でしたし…一応お付き合いしている人がいましたから』
火「は!?そうなのか!?今でも付き合ってんのか?」
『いえ…お別れしました』
雪乃は悲しそうに歪んでいた。
火「(なんでそんな顔するんだよ。今でもそいつの事好きなのか?)」
火神は雪乃の表情を見て胸が苦しくなるのを感じた。
火「(そうか…ようやくわかったぜ、この気持ち。俺は雪乃の事が…)」
好きなんだな
『ちょっと見せてもらおうぜ』完