乗り越えたし

伊月はハーフコートまでボールを運んできたが、やはり正邦のディフェンスは厚く、パスコースはすべて防がれている。



降「マジ、ずっとベッタリじゃん」

河「パス回すのもしんどいよ」



しかし伊月は構わず誰もいないエンドライン付近にパスを出した。
このままではエンドラインを超えて、正邦ボールになってしまう。



観「パスコースは防いでる…」

観「……!?」



しかしパスの先のエンドライン付近には雪乃がおり、ディフェンスの岩村の裏から水戸部にパスを出した。



岩「なに!?(DFの裏からパスが…!?)」



水戸部がシュートを決めた。





誠凛 正邦
 8ー15





観「なんだ今のパス?ブーメランみたいに戻ってきた…!?」

観「もどってねーよ。誰かがタップして向き変えたんだよ!」

観「だれ?」



雪乃の存在に気づいていなかった観客も驚いている。



黄「いくら鉄壁の正邦DFも壁の内側からパスくらったことはないみたいっスね」

正「くそっ…」

正「どーなってんだ!?」

春「まあまあ、落ちつきんしゃい〜…」



春日がボールを持った。
そして力を抜き、伊月を抜き去った。



伊「しまっ…(すげぇ力感ねー!?…のに速い…!!)」

春「っしょ〜い…」



春日はそのままシュートを打とうとするが、火神にブロックされてしまった。



春「あららぁ…!?」

観「うぉおブロック!!高ぇえ!!」

観「誠凛勢いづいてきたぞ!!」



誠凛ベンチも大きな声で応援する。
雪乃のパスを中心に点を重ねていく誠凛。

そのとき雪乃が津川からボールをカットした。



津「あっ!!」



そのまま誠凛が速攻をし、日向が3Pを決めた。



観「おおおスリー!!」



そのとき、ブザーが鳴った。



オフィシャル「第1Q終了〜〜〜!!」

岩「…そういえばさっきまたコイツがバカ言ったそうだな」



岩村は津川の首根っこを掴みあげながら日向に話しかけた。



日「あぁ…いや、ぶっちゃけ…はい、去年のトラウマ思い出したし」





誠凛 正邦
19−19





いつの間にか誠凛は同点まで追いついていた。



日「けどまぁ……全然いいっすよ。乗り越えたし」





まだ試合は始まったばかり…





『乗り越えたし』完