さぁ…

正邦に勝利をし、誠凛は喜びを露わにしていた。
一方、正邦は負けたことが信じられず呆然と立ち尽くしている。



大室「負けた…」

津川「な…なんでだよ!!」



突然津川が叫んだ。



津「誠凛なんて去年できたばっかのとこだろ!?練習だって絶対ウチの方がしてるのに!去年なんて相手にもなんなかったのに!強いのはどう考えてもウチじゃんか…」

岩「やめろ津川」



岩村が津川の肩に手を置き、止めた。



津「だって…」

岩「強い方が勝つんじゃねぇ…勝った方が強いんだ」

春「そゆこと〜さ、整列いこーぜ〜」

岩「誠凛(アイツら)の方が強かった。それだけだ」



津川は雪乃の元に向かった。



津「今思い出した。帝光中学にいた女の子でしょ。…名前教えてよ!」

『え?』

津「名前!」

『……黒子雪乃です』

津「……覚えとく!」



津川は悔し気に顔をゆがませた。



審「73対71で誠凛高校の勝ち!!」

全「ありがとうございました!!」



ベンチにいるリコは嬉しさのあまり、目に涙を浮かべていた。



リ「(すごいよみんな…おめでとう〜。ヤバ泣きそう…けどダメ、この後すぐ次の試合があんのよ!)」



リコの様子に日向は気が付いた。



日「シャンとしろカントク。まだ泣くとこじゃねぇよ」



日向はリコの頭をクシャと撫でる。



日「泣くのは次の決戦に勝ってからだ」



一方、秀徳側も試合が終わっていた。




秀徳  銀望
113−38





観「強ぇ…」

観「ここまでかよ」

観「相手だってベスト8決定戦まで残ったチームなのに…」



圧倒的な秀徳の強さに観客はざわついていた。



高「こっからまた休憩はさむのかよ〜」



高尾は欠伸をし、緑間はため息をつく。



高「けど、ま…よかったじゃん。きたぜ誠凛。

緑「みればわかるのだよ」



ことばではそう言いつつ、緑間は笑っていた。



黄「となりの秀徳も終わったみたいスね」

笠「これで決勝は秀徳対誠凛か。つか一日に試合ってムチャしすぎだろ…」



ハードなスケジュールに笠松はため息をついた。



笠「…ま、泣いても笑っても3時間後…決勝リーグ進出校が決まる…!!」





誠凛高校控え室―――



リ「体冷えないようにすぐ上着着て!あとストレッチは入念にね!疲労回復にアミノ酸!あとカロリーチャージも忘れずに!」



リコはバナナやカロリーメ〇トなどをベンチに出す。



リ「順番にマッサージしてくからバッシュ脱いでて!」



リコはまずは日向からマッサージしていく。



リ「どう?」

日「サンキュ。ま…疲れてないって言ったらウソになるけど…これでなんとか次も最後まで走れるだろ」

小金「あり?火神は?」

伊「あー…」



伊月の指さした先には、ロッカーに寄りかかり腕を組んで眠っている火神の姿があった。



リ「ちょっコラ、火神!!寝たら体固まっちゃうでしょーが!」

日「まぁ…ほっとけよ」



怒るリコだったが、それを日向が止めた。



伊「試合の後、珍しく凹んでたからな」

小金「4ファウルで抜けたからだろー?気にすることねーのに」

土「小金井(コガ)ラスト抜けたのは予定外だったけどね」

日「こいつなりに責任感感じてんじゃねーの?それにただ寝てるってゆーより…次の試合に備えて、最後の一滴まで力を矯めてるように見えるからな」



火神は穏やかな顔で眠っていた。



『すいません、ちょっとトイレに行ってきます』

小金「あ、オレも行っとこ」









男子トイレでは高尾が、鼻歌を歌いながら手を洗っていた。



高「(けどビックリだわ、ジッサイ。マジで誠凛が来るとはね)」



再び鼻歌を歌いながらトイレから出ると、ちょうど雪乃と小金井と会った。



高「おっ、よう」



高尾は雪乃に声をかけた。



『…どうも』



(主人公は少し驚きながらも言葉を返した。



高「お?先輩も?ツレションっすか〜?次の試合…よろしくでっす」



そう言うと高尾は去っていった。



小金「(…ん…んん…!!?なんか…おかしくね!?雪乃を一目見ただけで気づいた奴ってキセキの世代の奴ら以外に…いたっけ!!?)」

『(なんでしょう、嫌な予感がします…)』



雪乃と小金井は高尾に違和感を感じていた。





『さぁ…』