獅子座だよ

オフィシャル「第3*始めます!!」



誠凛も秀徳の選手もセンターサークルに集まる。
しかしその中には雪乃の姿はなく、ベンチにいた。



黄「あれ…?雪乃っち、ベンチスか」

笠「まぁ…高尾がいる限りしょーがねーだろ。にしても無策っつーか…」

中「(…うん…んーまーねー、しょうがないよねー。正攻法では敵わない…かと言って奇策と呼ばれる類は、まずここなら勝負できるというポイントに誘導するのがミソだ。…が、そのポイントはない…!だが恥じることではないよ。立場が逆なら私もどうするか分からん)」

リ「(けどまだみんな諦めてないわ!何か一つ突破口があれば…)」

高「なんでー、もうちょいなんかしてくるかと思ったんだけどな」



緑間だけは火神に一つの懸念を抱いていた。



緑「(全員目は死んでいない…が…が、なんだ?こいつはあきらめていないのとは何か違う…なんだこの感じは!?)」



ボールが投げられ、大坪と火神が飛ぶ。



観「始まった!!」



タップされたボールを取ったのは日向。



降「やった、取っ…」



しかし、宮地によりボールを弾かれてしまった。



日「たぁ!?」



ボールは高尾から緑間にパスが渡り、緑間がシュート体制に入る。



観「うわぁ!?いきなり緑間!!」



しかし緑間の前には火神がブロックに飛んでいた。



緑「!!(コイツ…いつの間に…いやそれより…)」



ボールは火神の手に触れず、ゴールに吸い込まれていった。





誠凛 秀徳
27 48





日「くそっ(集中力切らすな。切らしたら終わりだ!!)」

リ「……!?」

火「(負けるか絶対…!!もっと…もっとだ…)」



緑間は火神をじっと見ていた。





変わって誠凛ボール。

伊月が切り込んで後ろにいたフリーの小金井にパスを渡す。



降「うまい!!意表をついて…どっからでも(そこそこ)打てる小金井先輩!!」



小金井のシュートは入った。



降「今回は入った!!」

小「何その言い方!?」





誠凛 秀徳
29 48





高「(大坪サンもアリだけど…それ以上に緑間のマークが甘ーよ火神君…」



高尾は緑間にパスを出す。
緑間はそのままシュート体制に入る。





…『勝ちたい』とは考えます。けど『勝てるかどうか』とは考えたことないです





火「(オマエは最後まで決して諦めない…けど全力を尽くしてそれでもダメなら、その負けを受けとめるってことだろ。勝ち目がないような強敵とやるのはワクワクする…けど、それでも最後は勝ってなきゃ気が済まねーんだよ!
勝たなきゃ何のイミもねぇよ!)」

緑「!!?」



火神は緑間のブロックに飛び、ボールに指先が触れた。



緑「(バカな…コイツ…ありえるのか!?試合中にどんどん高くなってる!?)」



ボールはゴールに小さく弾かれる。



日「……!?」

黄「……!?」



ボールは何度がゴールに弾かれたが、ゴールに入った。



高「っぶねー…」

木「ってか緑間のあんな入り方初めてだぞ」



危なげなシュートに高尾と木村は冷や汗を*惜いた。



緑「オマエ…星座は?」





〈狸の設樂焼を持てば向かう所敵なし!!…ただし、獅子座の方とだけは相性最悪!!出会ったら要注意…〉





リ「(あった…突破口…!!)」

火「?…獅子座だよ」

緑「……まったく、本当によく当たる占いなのだよ」





『獅子座だよ』完