バカじゃ勝てないのよ!

I・H予選トーナメントAブロック最終日



準決勝 北の王者・正邦高校

古武術を取り入れた堅固なDFに苦しめられるも、底力を見せる二年生の活躍によって勝利



決勝 東の王者・秀徳高校

『キセキの世代』緑間の3Pに圧倒されるが、覚醒した火神と雪乃の力で逆転勝利





東京都三大王者と呼ばれる強豪達と一日に試合の死闘を制し、見事予選トーナメントAブロック優勝

ついにI・H出場をかけた最後の闘い、決勝リーグにまでコマを進めた誠凛高校であった



…だが―――









激闘の次の日、普通に授業がある日なので、全員投稿しており授業を受けていた。

しかし、昨日の疲れがあるのか火神や雪乃、二年生は全員眠りについてしまっていた。
授業の終わりのチャイムが鳴るが全員起きない。



先生「よし、今日はここまで。あ、それと分かってると思うが、明後日は一日実力テストをやるからな。ちゃんと全教科復習しとけよー」



先生の言葉にリコは固まる。





波乱は突然やってきた









火「…ったく、いつも急になんなんだ、あのカントクは。中間テスト全部持ってこいとか…また妙なこと考えてんじゃねーだろーな」



授業が全て終わり、通常であれば部活の時間帯。
しかし、試合後ということもあって部活はない。

しかし、少し前にリコからメールがあり、中間テストをすべて持ってくるよう指示された火神と雪乃は、体育館へと向かっていた。



『むしろ当然のことが起きそうな気がするんですけど』

?「おう、火神―」



その時、降旗と福田、河原に呼び止められた。




火「降旗と河原…と…福田!!」

福「やっと名前覚えたなー」



今まで同じ一年の三人の名前を覚えられなかったらしい火神。



降「それより持ってきたかテスト」

火「あぁ」

河「つかなんで今なんだ?赤点取るとI・H行けないとか聞いたことはあるけど…」

火「実力テストって成績には関係ねぇんだろ?」

福「え?どうなの?」

降「じゃあマジで問題ねぇじゃん!練習した方がいいだろー?」



そう言いつつ、体育館へと入ると、すでにリコがいた。



リ「問題…大アリよ!」



リコの顔には青筋がたっている。





リ「確かに実力テストは成績には関係はないわ!けど…ウチの学校は一学年約300人。その順位がはっきり出るのよ」

伊「そして下位100名は毎週土曜に補習。これが問題なんだよ」

福「え……あ!土曜日…って決勝リーグ!?」

伊「そ、だからテスト悪ーと試合行けねーの」

日「つーわけで!中間の結果で危ないと判断したら、今夜からカントクん家で勉強合宿だ」

一年―雪乃「(カントクん家…?しかももしかしたら雪乃も…?)」



雪乃を除く一年が反応をした。



リ「勉強だからね?言っとくけど…補習で試合に出れんかもしれんバカに、ウフフな展開なんぞあると思うなよ。雪乃ちゃんにもそうだからね?」



リコの脅しに青ざめる一年。
雪乃だけは頭に?を浮かべていた。

降旗、福田、河原の三名は二年生やリコに中間結果を渡していく。



リ「う…ん、まぁこれなら大丈夫じゃない?あとはちゃんと復習しといてね」

日「あと残るのは…」

『はい』

火「うす」

日「(きた…!!)」



残ったのは一番重要な雪乃と火神だった。



日「(決勝リーグで不可欠にして一番予想できない奴ら…!!ぶっちゃけ誠凛バスケ部の未来がかかっている!!)」

リ「じゃ、まず雪乃ちゃんね」






雪乃のテストを見ると、ほとんどが50点台で、国語だけ100点だった。



二年「(わぁあ〜〜〜フッツ〜〜〜)」



フツーの点数に二年生はリアクションに困る。



リ「わっ悪くないわ!けど特によくもない!!」

日「あ、でも国語100点ってすげー」

小金「よかった!けど、国語って…フツーだやっぱ!」

『………』

火「雪乃オマエ…そんなに頭よかったのか…」

リ・日「(…え!!?)」

二年「…まさか」



嫌な予感は当たってしまった。
火神のテストを見せてもらうと、ほとんどが1桁で英語でも50点以下。
中には0点もあった。



二年「(ヒデェ…!!!)」



二年生は火神のテスト結果を見て固まる。



リ「バカだとは!バカだとは思っていたけども!!ここまでか!!」

火「うっ…」

日「フツーに0点もあんじゃねーか!!すげーよ!逆にな!」

火「うぅ…」

二年「しかも英語が悪いって何!?帰国子女だろオマエ!!」

ひ「日本の英語が細かすぎるんだよっ!!もっとテキトーつうか通じりゃいんだよ、言葉なんて!!」



開き直った火神をリコが投げ飛ばした。





『バカじゃ勝てないのよ!』