来ちゃいました

予選トーナメント終了後

実力テストも無事終え…



誠凛高校バスケ部は練習を再開した





伊「モップ終わったー?」

福「すいませんっ、もう少し…」

日「いそげー」

リ「よし、始めよっか、一本目!!いくわよっ!」

小金「よっしゃ」

伊「全員声張れよ」

日「そこ線ふむな!」



誠凛メンバーはエンドラインより外に一列に並ぶ。



リ「よーい…」

日「誠凛―――ファイ!!」

誠「オオ!!!}



リコの合図に全員で走り出した。









誠凛の練習はとにかく基礎を重視している



日「ラスト10本!!」

誠「オウ!!」





フットワーク、シュート練習、パス練。ひたすら基本の動きを反復

それに費やす時間・密度は強豪と呼ばれる高校と遜色ない





日「雪乃寝んなぁ!!」



雪乃は体力の限界で、うつ伏せに倒れているのを、日向に叱咤される。





当然キツい





火神は秀徳戦で足を痛めたため、練習に参加せずハンドリングをしていた。





その分全体のコンビネーション練習、実戦練習はやや少ない

したがってここでも難易度の高い練習はほとんどせず、基本に終始する

だがボールは色々なものを使う

扱いづらいボールで動きを制限して応用力を養う

通常のバスケットボールより大きいもの・小さい物

繊細な時はテニスボールも使ったりもする



最後にミニゲームをしてミーティングで終了



ここから

各自、個人練習になる



強制でじゃないが、必然レギュラーほどその時間は長い





日向は3Pのシュート練習、伊月はドリブルの練習など、それぞれの個人練習を行っている。



日「ん?あ!火神ィ、練習禁止っつたろーか!!」

火「や、見てたらがまんできなくて」



火神は練習禁止されていたにも関わらず、シュート練習をしていた。



日「秀徳戦で痛めた足、まだ治ってねーんだろ」

火「大丈夫だよっす、もう全然…っつ」

日「ほら見ろバカ」



右足に力を入れるとまだ痛むらしい。



リ「休めって言われても練習するのは真面目とは言わないのよ」

火「いてっ!!」



そんな火神をリコが殴った。



リ「こーゆうのは繰り返すと、クセになるからやめなさい!幸い今年は大会側の都合で決勝リーグまで二週間あるわ。今週一杯は休養にあてるコト!明日土曜日は来なくていいわ。あと日向君!あとでメール回すけど、明日ウチ休館になったから、いつものやつ時間のばすわよっ」

日「うっ!」





リ「ストレッチはいつも以上に入念にねー」



土曜日、誠凛高校のメンバーは相田スポーツジムのプールに来ていた。
リコを含むメンバーは水着に着替え、メンバーはプールに入っている。





誠凛バスケ部メンバー名物『プール練』





リコの笛の合図で、みんなはプールの中でスクワットをする。





誠凛高校から徒歩10分

相田リコの父が経営するスポーツジムがある

週3回、朝ジムが開く前の早朝、朝練の代わりにここでフットワーク、筋トレを行っている

トレーニング設備はもちろんあるが、体のできていない高校生にはケガの恐れがあるので使わない

水中は逆に浮力があるので、体を痛めにくい

が、同時に抵抗も大きいので実は





キツすぎて、雪乃は水に浮いていた。



日「雪乃寝んなぁ!!」





超キツい





誠「…49!…50!」

リ「はい一分休憩ー」

小金「あーキッツイマジ!!」



日向はプールサイドの淵によりかかり、練習メニューに目を通していた。



?「面白い練習してますねー」



その時、日向の頭の上から知らない声が聞こえてくる。
日向が顔を上げると、そこにいたのは桃井さつきだった。
さつきはビキニにパーカーを羽織っている姿。
ビキニのせいで、さつきの大きい胸が強調されている。

さつきの姿に日向は顔を真っ赤にして、噴き出した。



日「――――――!!?」

伊「…!?どうしたキャプ…」

伊・小金「っておお!!?」



誠凛メンバーもサツキの姿を見て、驚愕する。



『…さつきさん』

小金「知り合い!!?」

リ「えっ…と、どちら様?」

桃「え〜と、…なんて言えばいいのかな〜?ユキちゃんの彼女です*決勝リーグまで待てなくて来ちゃいました」



さつきは微笑みながらとんでもないことを言った。



日「ユキちゃん?」

桃「黒子雪乃ちゃん*」

誠―雪乃「えええええええええ」



雪乃を除く誠凛メンバーの驚愕の声が響いた。



福「雪乃、オマエ彼女いたの!!?」

小金「えっ、てか彼女?お前女が好きなの!?」

『違います、中学時代マネージャーだった人です」

日「帝光の…!?」

リ「(そういえば決勝リーグって確か…次の対戦校なの…!?)」





『来ちゃいました』