第15話

ある日、カタクリは久しぶりの休日をユキノとともに過ごしていた。



ここ最近はカタクリが任務や自分の島の管理などで忙しく、なかなか夫婦の時間が取れなかった。

カタクリはユキノの膝の上に頭を乗せ、本を読んでいる。
ユキノはそんなカタクリの頭を優しく撫でていた。



『久しぶりですね、こうして二人でのんびりと過ごすのは』

カ「あぁ」

『何を読んでいらっしゃるんですか?』

カ「兵法の書」

『勤勉なのはいいことですが、こういう時ぐらい休まれてはどうです?』

カ「あぁ」



ユキノは一言二言しか返さないし、読んでいる本を閉じようとしないカタクリにムッとする。
もともと無口で勤勉な男だとは承知しているが、久しぶりの休日なのだ。
夫には少しでも体の疲れを癒してあげたいとユキノは思っていた。



『あっ、そうです。肩は凝っていませんか?』

カ「肩?」

『はい、いつも帰ってこられると首を鳴らしたり、肩を回したりしていたので、肩が凝っているのかなと思っていましたが』

カ「あぁ、そういえば肩が詰まっている感じはするな」

『じゃあ、私が肩を揉みましょう!!』



そうぱあっと顔を明るくしたユキノにカタクリは断らず、言うことを聞くことにした。
体を起こし、胡坐をかきユキノに背中を向ける。
ユキノは膝立ちになり、カタクリの肩を揉んだり叩いたりして、肩もみを始めた。



『どうですか?気持ちいいですか?』

カ「あぁ、上手いな」

『ふふっ、昔よく魚人島のネプチューン様やオトヒメ様にしていたんです』

カ「そうか」



その時、部屋の扉がノックされた。



ク「兄貴、休日に悪いが、明日の任務について確かめたいことがある。入ってもいいか?」

カ「入れ」



4将星の一人で10男のクラッカーを筆頭に、3男のダイフク、4男のオーブン、5男のオペラが部屋に入ってきた。





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