第17話
『すみませんでした、私ただ貴方に体を休ませて欲しかっただけなんです。でも私にはこれくらいしかできなくて…』
カ「何言ってやがる。お前がいるだけで俺は十分癒されている」
『カタクリさん』
夫婦の間にハートが飛び交っている。
四人「(万年新婚夫婦…)」
カ「分かった、だが兄の威厳ってものがある。手加減はする」
四人「(ホッ)」
『わかりました、では私はお茶を入れてきますね』
カ「頼む」
四人「(女神だ)」
ユキノはお茶を入れに部屋を出て行った。
カタクリは四人に振り返った。
カ「さて、クラッカーお前からだ」
ク「兄貴、悪かった。謝るから痛いのは勘弁してくれよ」
カ「さっき言っただろうが、手加減はすると。大丈夫だ、本気の10分の1にする」
ク「本当か!?」
カ「あぁ」
クラッカーは殴られる決心をして、目をつぶる。
他の三人も大丈夫だろうと思い、呑気に見物をしていた。
カタクリは大きく腕を振り上げ、クラッカーの頭頂部に向けてこぶしを振り下ろした。
クラッカーの歯が何本も折れ、顔や頭のいたるところから血が噴き出した。
部屋の床には大きなひびが入る。
オーブン・ダイフク・オペラ「えええええぇぇぇぇ!?」
そして床が崩れ、クラッカーは一番下の階まで吹っ飛ばされた。
クラッカーのいた場所には大きな穴が空いており、そこからのぞくと一番下の階までの床がすべて穴が空いていた。
よく見ると一番下でクラッカーがノビているのがわかる。
ダイフク「カ、カタクリ、手加減するって言ったよな」
カ「?手加減したが?」
手加減してこれかよと三人は心の中で思った。
そうだった、この兄はお菓子であるジェリービーンズを指で弾いただけで人をこ○せる化け物だった。
と、三人はさらに顔を青ざめさせる。
オーブン・ダイフク・オペラ「(オワタ)」
そのころ、ユキノは途中でばったり会ったプリンと、楽しく会話をしながらチョコを作っていた。
ホールケーキ城で三人の悲鳴が鳴り響いた。
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