第23話
『ふふっ、ビックリしましたよ。突然、電伝虫で呼び出されるんですから』
ジ「あぁ、元奴〇だったコアラが乗ってきて、わしらじゃ怖がってどうしようもないから、お主を呼んだんじゃったな」
『はい、コアラ懐かしいですね。今は何をしているんでしょうか』
ジ「さあな。コアラを故郷まで届けた後、タイの兄貴が死んでしまったがの」
『…はい』
ジ「あぁ、すまんの。タイの兄貴はお主の…」
『えぇ、タイガーさんは私を拾ってくれた恩人ですから』
ユキノは父親を知らず、母親はユキノが3歳の時に亡くなってしまったので、ユキノはただ一人、魚人街で生活をしていた。
そこでユキノを拾ってくれのが、フィッシャー・タイガーだったのだ。
ジ「そのあとすぐだったな、お主がいなくなったのは。ネプチューン王や乙姫王妃を始め、大騒ぎじゃった」
『すみませんでした』
ジ「もういい。だが、しばらくしたらビッグ・マムの次男と結婚したという知らせが来たときは驚いたもんじゃ」
なんですと!?ユキノが人間と結婚!?
そうみたいじゃもん。それも四皇の海賊、ビッグ・マムの次男だと
タイの兄貴が死んでからは、ユキノは人間を恐れていたはずじゃが…大丈夫じゃろうか
『あの時は一方的に決められた結婚でしたので、恐怖しか感じていませんでした。でも今は、愛する人と一緒にいれて、幸せです』
ジ「その言葉を聞けるだけで十分じゃ」
ジンベエは優しくユキノに微笑んだ。
『…アーロンさんとはあれ以来ですか?』
ジ「…あぁ」
『そうですか』
ジ「風のうわさで東の海(イーストブルー)にいるとは聞いたが…」
『イーストブルーですか。そういえばもう8年も前ですが、一度だけ電伝虫で会話しましたね』
するとジンベエは驚いた顔をした。
ジ「お主は人間とのハーフじゃからアーロンからは煙たがれておったじゃろうが」
『えぇ、私も驚きました』
ジ「内容は?」
『アーロン海賊団に入らないかと誘われました。ハチさんたちもいると。もちろんお断りをしましたが』
ジ「(そういえば煙たがっている反面、あやつは何かとユキノのことを気にかけておったな)そうか」
そのあとも二人はしばらく談笑していた。
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