第28話

フーネ♪フーネ♪



と船首が歌っている船はビッグ・マム海賊団の海賊船だった。



『!!呼んでいたんですね』

カ「あぁ、海軍と会う前に未来を視て呼んでおいて正解だったな」




ビッグ・マム海賊団の甲板からは三将星のクラッカーやスムージーを始め、数十人の船員が乗っていた。



青「形勢逆転か」



青キジは歯を食いしばった。
海軍の方は、カタクリやユキノによってだいぶ減らされてしまい、青キジもユキノの技のせいで動けない。



スムージー「カタクリ兄さん、ユキノ、こっちへ移れ!」



船から梯子が降ろされる。



カ「いくぞ」

『はい』



船へ移るためにカタクリとユキノは走り出した。



海「まてっ!」

青「追うな!」

海「しかし青キジ大将…」

青「これ以上争うとこちらが不利だ。戦力差がありすぎる。それにのうのうと返しはしないよ」



青キジは不気味に笑っていた。



カ「大丈夫か?」

『大丈夫です…』



技の使い過ぎなのか、ユキノは今にも気を失いそうになるのを必死にこらえる。
その時、カタクリは気が付いた。
ユキノの周りに冷気が漂っているのを。



カ「!!ユキノ!」

青「遅い。アイスタイムカプセル」

『あっ』



未来を読んだカタクリだったが、一歩遅くユキノを取り巻く冷気がどんどんユキノの体を凍らせていく。
そしてとうとうユキノは氷漬けにされてしまった。



ク・ス「ユキノ!!」

カ「くそっ!あの時から…」



船の上からクラッカーとスムージーが飛び降り、ユキノとカタクリの元へと走り寄ってくる。
カタクリは青キジを睨み付けた。



青「気づいたようだな。ユキノが水の壁で防いだ時から、もしもの時のために冷気をユキノに漂わせていたんだよ」

カ「青キジ!!」

ク「兄貴!」



怒りを露わにしているカタクリが青キジへと向かおうとしたが、クラッカーが止める。



カ「クラッカーどけ!」

ク「とりあえずユキノの処置が先だ!」

カ「…ちっ」



カタクリはクラッカーとともに舌打ちをしながら船へと戻った。





*