第43話

白「いいだろう、魚人島には好きに帰れ」

『本当ですか!?』

白「男に二言はねぇ、ただし条件がある」

『?』

白「たまには顔を出しやがれ。お前は俺の孫娘も同然なんだからな」

『!でも私は…』

白「ビッグ・マムのとこだろうが関係ねぇ。ビッグ・マムのとこには俺が話をつけておく」

『ありがとうございます!』

白「グララララ!」









白〈そんなこともあったな〉

『はい、懐かしいですね』



青雉との一件を聞きつけた白髭海賊団たちからの心配の電伝虫が、ユキノにかかってきていた。



『お酒飲みすぎていませんか?体に悪いんですから』

マルコ〈ユキノからも言ってくれよい。親父が聞かねぇんだ〉

『マルコさんも大変ですね』

ハルタ〈なぁユキノ、次いつ来るんだ?〉

『今年の魚人島へはもう行ってしまいましたからまた当分は…』

ビスタ〈何年も来ていないんじゃないか?〉

『もう2年くらいですかね』

イゾウ〈また来いよ〉

『はい、着付けもまた教えてください』



ビッグ・マムからも許可をもらい、特別に白髭海賊団とも交流が深いユキノ。



『そういえばエースとお会いしましたよ』

マ〈エースとかよい!?どこで!?〉

『この間、魚人島でお会いしました』

ビ〈元気そうだったか?〉

『はい、捜している男がいるとか…』

マ〈ティーチだよい。今は黒髭と名乗っているらしいが〉

『サッチさんを殺したという…』

ハ〈あぁ〉





サ"ユキノ!どうだ、俺様が作った料理は、美味ぇだろ!"





ユキノは白髭海賊団の四番隊隊長であるサッチを思い出し、顔を俯かせた。



イ〈またエースに会ったら伝えておいてくれ。戻って来いと〉

マ〈親父も俺たちも止めたんだが、エースはけじめだと言っていっちまったんだ〉

『わかりました。必ず伝えます』

白〈野郎ども、いい加減にしやがれ。ユキノ、いつでもお前を歓迎する、だからまた来いよ〉

『はい、ありがとうございます』

白〈じゃあな〉

『はい、お元気で』



ユキノは電伝虫を切った。



『(黒髭ティーチ。なんでしょう、嫌な予感がしますね…)』



ユキノは一抹の不安を抱いていた。





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