第53話
ク「なんだよ、兄貴」
カ「いい加減にしろ、クラッカー。ユキノが酌をしていいのは俺の酒だけだ」
ク「独占欲半端ねーな。嫉妬深い男は嫌われるぜ」
カ「嫌われるも何もこいつは俺の妻だ」
ク「妻だろうがなんだろうが酌くらいいだろ」
カ「ダメだ」
ユキノを狭んで、喧嘩をしているカタクリとクラッカーに、ユキノは困り果てている。
その時、ボコッボコッと二回鈍い音が響いた。
ペ「お前らいい加減にしやがれ。ユキノが困っているだろ」
音の正体は、ペロスペローがキャンディスティックで二人の頭を殴ったからだった。
ペ「クラッカー、お前酔いすぎだ。こっちで酔いを醒ませ」
ペロスペローは未だに渋るクラッカーの首根っこを掴み、引っ張っていった。
ユキノはペロスペローとクラッカーを見つめていた。
その時、カタクリがユキノを抱き上げ、横向きに自分の膝の上に乗せる。
『カタクリさん//恥ずかしいです』
カ「いいだろ。ん」
カタクリは盃とお酒の瓶をユキノに差し出す。
意図が分かったユキノは、瓶を受け取ると盃にお酒を注ぐ。
カタクリは満足そうに注がれたお酒を飲んだ。
『そういえば、カタクリさんの作られたお菓子はどれですか?』
カ「あぁ、これだ」
カタクリがとったのは、白玉善哉だった。
『食べてもいいですか?』
カ「もちろんだ」
ユキノは白玉と餡子を口に入れる。
『美味しい〜。白玉はとてもモチモチしてますし、餡子は甘さ控えめで上にかかっているきな粉が引き立ちますね』
カ「あぁ、しかも食材は全部今回獲れた高級食材ばかりだ」
幸せそうに食べるユキノに、目元を緩ませるカタクリだった。
プ「義姉さん〜私のチョコも食べて!」
ス「ユキノ、ジュースはどうだ?」
ガ「チーズケーキもあるぞ」
今度はシャーロット家の姉妹たちもやってきた。
結局、ユキノはたくさんの美味しいお菓子を食べれてご満悦な宴だった。
*