つなぐ
自慢じゃないけど俺はあまり笑わない。
ほんとに自慢にならない。
自慢じゃないけど世田谷はよく笑う。
それを君は、誇りにしていいと俺はいつも思う。
「手塚ほら、いこっ?」
つなぐ。
つなぐ。
手だけじゃなく。
気持ちを、心をつなぐ。
世田谷に委ねてる。
楽しいも、嬉しいも、それだけじゃなく。
悲しいもムカつくも悔しいも全部、つないでくれる。
「手を、世田谷、」
「えっ」
「……そんな露骨に嫌がらなくても。傷付くぞ俺だって。」
「い、や、イヤじゃないけど……!!」
「世田谷は走り出したら転びそうだからな。」
「そんなことないもん……わあ!!!」
自慢じゃないけど俺はあまり感情を表に出さない。
自慢していいくらい世田谷は感情豊かに心を揺さぶる。
羨ましいなんてものじゃない。
まぶしいなんてものじゃない。
笑っても泣いても怒っても、そのすべて、そのひとつひとつ。
「ほらな。」
「……」
「手をつないでおいて良かっただろう?」
「じゃあずっと離さないかんね」
「……いいよ。」
「じゃー行こ!手塚!」
俺の分も、と言ったら多分怒られるから。
俺の感情も引き出してくれる?世田谷。
ずっと心をつないでくれる?
「で、どこに行くんだ?メシ?」
「アンタの中のあたしのイメージってホント食べてるしかないのな!!」
ずっと俺と心をつないでいてくれないか。
俺の心まで君に投影させてくれないか。
少しずつ俺も努力するけど。
俺の心の預ける先は、ずっと世田谷がいい。
つなぐ
何度も夢の中で繰り返すラブ・ソング
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