ボーイフレンド
嬉しくっても悲しくっても
今日も地球は回る
「……あっ」
背中を見つけて
猛ダッシュ
計算上24時間も離れてはいないのに
「おっはよー手塚!!」
「……おはよう。世田谷。今日は自転車か。」
「うん。起きれた」
君がいれば元気
君がいないとさみしい
「インフルエンザが流行ってるので体調に気を付けてください。では今朝のホームルームは終わり。委員長」
「きりーつ」
いっせいに椅子から立ち上がる音
「きょーつけーい」
微かに聞こえる息を飲む音
「れーい」
「ありがとーございましたー」
胸の中に大きく存在するのに
カタチには決してならないモノ
好きだって言葉以外に伝える方法をいつも探してる
態度だったり仕草だったり素振りだったり
言うのが勿論一番わかりやすいんだけど
「髪の毛ハネてる」
「朝、風が強かったから……。」
「さっきからずっと気になってたんだよねぇ」
「世田谷が気にしているということは他の奴らも見てるということか……。」
「……うーん、……どうかな?」
「どうかな、とは?」
「だってー、あたしは手塚のこと……」
そんなに見てるかな?
あたし以外に見てる奴いるかな?
あたし以上に見てる奴いたらちょっとドキッとする。
いや、イラっとする。
そんなとこまで見てんのか!!っていうくらい手塚のこと見てるのは、あたし以外
「……あ、予鈴だ。」
太陽の光がまぶしい朝も
雨の雫がこぼれ落ちる朝も
今日も勝手に地球は回る
「好きだから」
「は!?」
「見てるよ」
他の誰にも負けないくらい好きだから
「ほらー席につけ―!……委員長、号令ー」
「きりーつ」
例えば寝癖も
学ランの皺も
「きょーつけーい」
声も、まばたきも、温もりも
「れーい」
「おねがいしまーす」
クソ真面目なとこも
テニスバカなとこも
好きよ
「ちゃくせーき」
好きよ。
ボーイフレンド。
ボーイフレンド
何度も夢の中で繰り返すラブ・ソング
180204
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