冬のメインストリート
冬装備!
マフラー!
ロングコート!!
手袋!!!
全部ダーク系で揃えて!!!
「……かっこいい……ッ!!!」
「痛ッ!!!なんだ!?いきなり人を殴るな世田谷!!!」
元からさー
元から手塚はかっこいいけど!
身長あるし細身だし眼鏡だしちょっと天然だし!
でも改めてそんな格好されると本当しみじみ思うわー
「かっこいい手塚……あたしもう死ねる」
「死ぬなよ。俺のせいになるだろう。」
「じゃー白ご飯三杯はイケる」
「おかずか。……いやそう意味で言ってるんじゃないぞ。」
「え〜?」
「んー?」
マフラーをしゅるりと外してあたしの首に巻き付けた。
このぬくもりは、手塚のぬくもりだ。
「お前は相変わらず寒そうな格好が好きだな……。」
「オシャレとは忍耐ですよ」
「忍耐もいいが風邪を引くと心配する身にもなってくれ。」
ゆるく結んで。
ゆるく抱きしめる。
ふわ、と髪が靡く。
すーっと深呼吸して。
「大丈夫よ、ヒートテックとか裏起毛とか1200デニールとかだから」
「……何?宇宙の用語?」
「思ったより防御力高い装備品よってこと」
「そうなのか……?」
「……見る?」
「いやっ!そう意味じゃないぞ!!」
「どういう意味?」
「んー?」
「えー?」
手袋の手にエスコートされたあたしの掌はコートのポケットへ。
ショーウィンドウに映るふたりはどんなふうに見えるでしょうね?
きっと今来てる寒波が太刀打ちできないくらいアツアツだって思われてるんじゃない?
「いや流石にマイナス40度には敵わないよ?」
「ちなみに今の世田谷の防御力どれくらいなんだ?ドラクエで例えると。」
「……じごくのよろい着てるくらい」
「……思いっきり呪われてるじゃないか。」
ホットコーヒー飲みながら君は笑った。
やっぱり手塚はかっこいいなあ。
テニスしてる手塚も勿論かっこいいけど。
「世田谷も可愛いぞ。」
「じごくのよろいだけど」
「じごくのよろい着てる世田谷も可愛い。呪われてて忍耐力強くて風邪引きそうだけど世田谷が一番可愛い。」
「おう、流石あたし」
「流石世田谷。」
「ついでになげきのたても装備しとこか」
「俺にダメージが来るだろーが俺に。」
一番可愛いなんてそんなこと、さらっと言えちゃう手塚も、やっぱりかっこいい。
冬のメインストリート
何度も夢の中で繰り返すラブ・ソング
180218
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