雨の日曜日
雨の日曜日
窓辺で
お茶を
「……しぶいてないかそこ。」
「しぶいてるよ」
「冷たくないかそこ……。」
「なんか、なんもすることないから」
何処か行こうって気にもならないし
何かしようって気にもならないし
だからって寝てるのも勿体ないし
じゃあ思いついた、雨でも見ながら優雅にお茶を飲もう。
素足の爪先に落ちてはじけた雨粒が光る。
「あれ?手塚も座るの?」
「なんとなく……。」
「じゃあお茶入れてこようか?それともコーヒー?」
「自分でするから大丈夫だ。」
「……雨見てるだけ?つまんなくない?」
「世田谷に言われたくないな。」
「あたしはほら、お茶飲んでるもん」
「なら俺は世田谷を見ているだけ。」
反対側の窓の桟に背中を預けて。
長い脚があたしの方へと伸びてきた。
雨のくせに、空は明るい。
「もう梅雨かな。」
「まだやだよ」
「足を濡れたままにしてると、世田谷はすぐ風邪を引くんだから。」
「わかってるよぉ……」
「……。」
「……」
「……。」
「……」
「……ホットケーキでも焼くか。」
「わーいやったー待ってるー」
雨の日曜日
キッチンからは甘い香り
ふたりぶんのお皿と飲み物が揃ったら
「相変わらず美味そうに食うな、世田谷は。」
窓辺でお茶を
雨音を聴きながら
雨の日曜日
何度も夢の中で繰り返すラブ・ソング
180513
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