深呼吸ひとつで落ち着くはずもなく、できるだけ家族との接触を避け、早々に自室に閉じこもった。
接触を避けたというより、食欲がなく食事をあまり摂れなかったので、その分はやくリビングを出たという方が正しいか。
泣きながら思い浮かんだ数々の気持ちをそっと振り返る。
比喩とか誇張は一切ない。
全て私の本心だ。
(…恋、だったんだ)
どれをとっても、その気持ちは、風間さんへの恋心に他ならなかった。
今になって気が付くなんて。
自分の意地の悪さがこんなに憎らしかったことはない。
もっと早く、恋だと気づいていたら。
自分の気持ちに素直になれていたら。
風間さんにあんな態度をとることもなかった。
きっとまた会うだろうなんてせっかくの機会を無下にしなかった。
もしかしたら、あの人ではなく私が、風間さんと約束できていたかもしれない。
後悔が際限なく私に降り注ぐ。
どんなに積もっても止まることはなく、私を埋め尽くしていく。
そんな初めての恋だった。
裏病むばかりの恋