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Twitterで呟いた140字SSのlogです

ヒエン

わたしが作り笑いを浮かべると、傷の入ったその右眉が小さく動くことに気が付いたのはいつだったろう。大丈夫、と笑えば、何も言わずにただ眉を下げ、そうか、とただそれだけ言った。「そなたが無事に生きていれば、それでいい」作り笑いで誤魔化した心の奥を暴かずに、ただ無事を祈る彼に何度でも救われていた。別れのハグは暖かくて、そうしていれば本当に大丈夫なのだと思える。腕の中でもう一度浮かべた笑顔は、きっと。
2022/01/08
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