近づく時






依頼人のガトーはすこぶる嫌な奴だった。
あぁいうのをゲスというのかもしれない。


「桃ちゃんもういいよあいつぶっ倒そうよ見てるだけでムカついてくる」

「…珍しいなお前がそんなことまで言うの」

「べーつにー。ただすんごいムカついただけー」




嘘です。
本当はあいつがいなくなれば、桃ちゃんも白も死ななくてすむのかなって。
…あれ?おかしいよ。待ってよ。私今なんて?

桃ちゃんも白も死ななくてすむ?

いやいや、なんでよ。
私一緒に死のうと思ってるのに。
やっと一緒に死にたいと思える人達に出会えたんだもの。
いいチャンスじゃん。

なのに、なんでよ。
なんで、2人が死ぬことがこんなに嫌なの。
わかんない。わかんないよ。












ある時、夢を見た。
私の最期になるはずだったあの瞬間の夢。

そう、そうだよ。私死にたいの。
死んで終わらせたいの。
なのになんで。
なんで、どこかが痛い。






(きみにはとてもやさしく残酷な罰をあげるよ)





誰かの声がした。
















「…白、どうしたの?」

「…え?何がですか?」

「や、なんだか嬉しそうだから」

「あ…今日素敵な人に出会ったんです」

「え、白もしかして恋!?」

「違いますよ。人として成長していく様を見たいなぁと思う少年に出会ったんです」

「……それは、また…母親みたいな目線だねぇ」

「朔も会ったらきっとそう思いますよ」


ふふっと笑っていう白はとても綺麗で。
あぁ、出会ったんだね。彼に。
太陽のような少年に。
私には眩しすぎて苦しいとさえ思う少年に。













最期の日が近づく。
私は何もしないまま。
主人公メンバー達と闘って、白が刺されて、ガトーに裏切られて。
最期、白と共に桃ちゃんも死んでいく。
あのラストに私も共に死にたい。




死にたい、んだよ。







死に、







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