嘆きの坂道はまるい

満つあらた
二子は額を寄せ合い
太白飛び込む
きみと生きてく
灰燼ふる錆びて
歳星は十、あまり二を刻むのだ
天刑は赤い嵐
上天とは名ばかりの
浮雲はただ時を待っている
その谿間には見えない海があるらしい
海中の炎があざ笑う
回遊年紀
硝子板の角はとれた
古寂びた我が主
焦げつく水
飢えを無理に治めたから
心されよ鬼の門
主は笑って書史を閉じた
実になる験術
閉塞春秋
寧の緩急
短命冴ゆ
荒涼の泡うなばら
第一種子
勝利宣言
太陽のおさがり
守護血星
汐も涙も石になる
息吹のうえに赤い標
凍える永久
牧歌のなきがら
海底の叡智
軽薄にふれておくれよ
罅裂誇る
暗帯移ろう表裏
奇し幼子へ
八方に狙いを定め
戦火のn芒星
騎馬連帯
印章を掲げ焼け野原
市庭へ君臨す
探求心の火種
炎はあかあかと冷たい
皇帝は亭午の蜜を浴びる
偽の神ならいた
のぼる紫煙の先の白点
空気の朗読と詩人
誓いを立てよう
谷底の集落
吊り橋はひとりづつ渡るものなのに
ぶたれる頭角
奇し幼子へ
獲物に成り下がった
都会のけもの
壇上はかっこうの的
息を潜めた観衆
先頭だけが矢を受ける
川を渡るまえに
この地続きにあると信じて
果て無き夜の先導者たちよ
音なき幕開け
幼い光
洗いたての家々
そこに在っても、輪郭はぼやけていた
誰がために湖は凪ぐ
正しき博打
正義のなきがらを抱いている
真も実もまだ箱の中
飛ぶより沈むほうが楽
無責任な祈りだけがばらまかれている
祈ることはやめた。願っていた
未来ではなく、ただの明日。
終止符を打つ・所作
桂冠の大詩人
ミズノメ
浮かべた罪が流れていく
錯感覚は幸福の道を示す
翼なき者の自由
月の影は宿まで伸びるか
おぼつかない裸足が伝統の石を踏む
海の圖
狷介旗
円の祖
燃星日和
繰る切片
鍋底の星
寒雷の丘
或る事象
忠誠の檻
かの三態
学の門番
利己の雲
ほの暗い策
抗告の吟が
さなぎの甲乙
勲章を棄てよ
奇警を鳴らせ
物語だった日々
臨終の道すがら
おおぐらいの揮毫
能書きは白紙のまま
断面図はきっと醜い
夜闇、湖に浮かぶ炎
水面下、乾いた宝石
智慧者は河をわたる
嘆きの坂道はまるい
薄墨の手引きをしよう
路を往くための葉がき
小汚い風景への納まり方
かの幸福を知るよしもなく
初まりの名を知られぬよう
気にしていようか、いるか
水に似た陰謀を掻き分ける
ようこそここは本懐のくに
なびく尾、彗星の波うちぎは
大切に磨きすぎて失くしてしまった
ぼくらを綴じ込めるための最たる教育
だれも殺心をくりかえして大人になる
戯れに暗唱してみせよう、あなたの本当の名前を
みにくく拗れたこころまで剪定できたらいいのに
瞬きしたら流星消えた、現実を受け入れ始めるきみ
一番乗りにおはようを言いたい日の、おまけの霜柱

TITLE:ユリ柩
http://yrhtg.xrie.biz/


DATE : 2016.03.11

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