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パニールと別れ、船内をくまなく散策していると、漸く目の前に目的の赤を発見。しかも奴は金色の神子と一緒だ。
ほほう、この俺様を放置してデートとはいい度胸だな。
俺は気配を消して奴の背後に忍び寄り、首もとについていた二本のヒラヒラをまとめて引っ張った。
「ぐぅえっ!!?」
「きゃあ!ロイドっ!?」
「くおらロイド!俺を待たしてコレットとウキウキデートとはいいご身分だな?」
なんか蛙が潰れたような奇声は完全スルー。
いきなりのことに驚き唖然としていたコレットも、それが俺の犯行だとわかるとにこやかに微笑んだ。
「レイン!おはよっ!」
「んんん、もうすぐ夕方だけどな。ごきげんようコレット、今日も笑顔が可愛いね」
「ぢょっ…レインぐるじ…っ」
「あ、忘れてた」
顔を青どころか白に変色させたロイドからぱっと手を離す。解放されたロイドは盛大に咳き込んでいた。ふん、いい気味だ。コレットとデートなんざ羨ましいんだよ俺と代われ!←
「い、いきなり何すんだよっ」
「『何すんだよ』だぁ〜?お前、自分で俺を呼び出しといてそのお返事はないだろーよロイドくん」
「…あ」
忘れてたんかい。
「修行に付き合えって言ったのはお前だろうよー」
「わ、悪ィ…」
「レイン、ロイドを怒らないであげて?私が無理言ったの…」
しょぼん、と肩を落とすコレットに首を傾げる。別にそこまで怒ってるわけじゃないし、まずこいつはコレットが無理言わなくても約束を忘れてたようだ。
とまぁ、それは置いといて。
「無理って、なんかあったのか?」
***
「―――仲間?」
俺の問いに、ロイドとコレットは頷いた。
「俺達の親友なんだけどさ、今まで別行動とってたんだよ」
「とっても頼りになるんだよ」
「ふーん…」
「だから、一緒にお出迎えしようってロイドに言ったの。ごめんね」
「いや、そういう事ならいいさ」
だってコレットの頼みだし。女の子には基本甘いのがオレさ?
でもねーロイドくん?一言くらいよこせや。ずっと船内練り歩いてたんだぞ俺。
そこまで考えて、ふと思う。
…お出迎え?
「もう来るの?」
「うん!昨日リフィル先生が連絡とったんだって。近くにいるから、船で迎えにいくんだって」
「…あぁ、だから今日船が移動したのか」
ジェイドが今朝、「本日は船の移動がありますのでおいていかれたくない人はあまり船から降りないようにしてくださいね♪」って言ってたのはこのためか。なるほどなるほど。
「そうだ!レインも一緒に行こうぜ!」
「へっ?」
「あ、いいねぇ!ねっ、一緒にいこーよレイン!」
「是非とも行かせていただきます」
コレットのお願い可愛いんだよちくしょー。そして俺の返事に無邪気に喜ぶこの二人がさらに可愛いんだよちくしょー…っ!
「…? レイン、どしたの?壁バンバン叩いて、痛くないの?」
「鼻と口まで押さえて…気分でも悪いのか?」
「いや、へーきへーき…」
強いて言うなら今の俺自身が痛いしキモいです。
うわあああああああああこの純粋さが眩しいよお前らホントに俺と同い年&年上かあああああああ!(落ち着け)
数分後、クロートの猫パンチ(爪出し)により我にかえった俺は、ロイドとコレットを引き連れてホールへと向かった。