アンバランス
今、絶賛戦闘中である。
最初はひとりだったから辛かったけど。
今は違う。
愛用している仕込みナイフで的確に撃ちこみ弱らせながら、精霊術で薙ぎ払う。
倒せればバックステップで半歩下がり詠唱を唱える。
丁度後ろにいる私の相棒・アルヴィンの声がして。
「ちょっと!こっちでサポートして!」
「あ?しゃあねぇな。」
アルヴィンが薙ぎ払って距離を縮めて、私はナイスなタイミングで精霊術。
続いて、共鳴技を繰り出す。
「「“守護氷槍陣”!!」」
「続いていくよっ。」
くるんと廻って距離を離し、トドメの一閃を繰り出す。
「「“衝破十文字”!!」」
綺麗な連係プレイに相手をしていた連中は一蹴され、
倒しきれれば、くっと体を伸ばす。
「はぁー。終わった終わった。」
「お疲れさん、ニコラ。」
「アルヴィンもありがと。」
『はい、手当てするね。』と言って治癒術をかける。
幸いそんなに重症でもなかったので、二人ともファーストエイドで十分だ。
一通り手当てが終われば、不意に肩に重みが感じて抱かれた。
「いいコンビだよな?俺たち。」
「えっ?ははっ、それ。他の人たちにもいってんじゃない?」
「おいおい勘弁してくれよ。」
苦笑しては、わしゃわしゃと髪を乱すように撫でられた。
髪を乱され慌てるが、彼が真逆に笑っていた。
(なんか、ちょっとむかつくぞ…?)
暫く私で遊んでいたけど、やがて止めれば今度は梳くように撫でたので許すことにする。
「んー…アルヴィンは火の属性が多いのね。」
「そりゃコレが火の精霊だしな。」
そういって、いつも持っている銃をちらりと見せてくる。
にしても、大剣を右手のみでもって左に銃。
本当に鍛え上げれているんだなぁ、とか思う。
「私は水がメインだからね。
火と水じゃ真反対だしアンバランスな気もするのよねー。」
「いいじゃねぇか。こうして戦えるしな?」
アンバランスだからこそ。真反対だからこそ。
こういった面白みがあるのかもしれない。
じぃっとアルヴィンを見つめて、ニコラは首を傾げて問いかけた。
「…アルヴィンは嬉しい?」
「あぁ、嬉しいぜ?」
「ふふっ、よかった。」
なんだかんだといっておきながら、アルヴィンはいい相棒なのかもしれない。
そう思ったのが嬉しくて、思わず笑って。
次の街にへと、足を進めた。
アンバランス
(そういや、ニコラって拳銃持ってたよな?なんで使わねぇんだ?)
(だってアルヴィンが銃使うからなんとなく使いにくいかなぁって思って。)
(俺はお揃いって感じでいいけどな?)