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私は旅する人間ですが。
同時に、雇ってる身なのでお金が必要なのです。



「討伐依頼?」
「いいでしょ?折角そう言った話来たんだし。」

「んー、まぁ。良いけど。」



アルヴィンは傭兵だから、現在の依頼人である私から一言。
丁度私が街にふら付いていると、街の人たちの話からこういった事情を聞いたワケだ。

街を渡る街道のために、危険な魔物の討伐依頼があったということだ。
私一人だときついが、アルヴィンが一緒なのだから大丈夫だろうと思って。


言われた街道を歩くと、魔物の集団。少々小物だが、数は多め。
(これ、二人掛かりでもあっという間に終わりそう。)



「んー…。これくらいだと俺ひとりでもイケんじゃね?」
「だ、ダメだよ!
そうなったら報酬アルヴィンのモノになっちゃうし、一人任せは出来ないよ。」



急にアルヴィンがそれを言い出したことに、すぐに反論する。
幾ら私が依頼人だからとはいえ、一人任せにするのは如何な物かと思ったからだ。



「大丈夫だって。ちゃんと報酬はニコラにも渡すから。
それに、俺に任せとけって、な?」
「……じゃあ…私はサポートするよ。」



報酬の方はあくまでオマケ。そっちを心配した訳ではない。
だけど、ウィンク交じりの交渉に、渋々それで合意を得て、武器を構える。

早速リンクを繋ぎ、戦闘をしつつ段々テンポよくなれば、トントンと呼吸を合わせて連撃をかます。



「行くよっ!“衝破十文字”!!」
「ほい、来た。“魔銃閃光弾”!!お仕事終わり、っと。」



本当に、アルヴィンの言ったとおりだった。
確かに今まで連携していたが、私たちが強いからなのかそれとも相手が弱かったのか。

相手の強さを見極めたアルヴィンは、あっという間に倒してしまっていた。
一応戦いの心得はあるものの、矢張り実践経験が多い彼とでは差があるのはちょっと悔しかった。



「見れくれてたかい?ニコラちゃん。」



軽く手を振ると同時にこちらにウィンクを飛ばす。
まぁ、殆ど自分はサポートだったし、余裕があったといったらあるけど。

なんか、ね。そのウィンクの様が似合ってたと言うか、
…ほんのちょっと…ドキッとしちゃった。



「ま、まぁ…。お疲れ様。」
「ん?ニコラ、お前少し顔が…。」

「!き、気にしなくて大丈夫だよ。」



アルヴィンは僅かな変化に気付いたのか、顔を覗き込まれるとニコラはプイっと反射的に反らす。
その反応からニヤニヤとアルヴィンは笑みを浮かべつつ言い出す。



「もしかして、俺の本気にトリコになっちゃったとか?」

「ば、バカじゃないの?!」
「くく…照れんな照れんな。素直になった方が可愛いぞ、ニコラ。」



段々顔の赤らみが限界を超えて、そしてひとつのスイッチが入る。
ソッチに入ってしまうのは、最早逆ギレの類だが…。知ったこっちゃない。



「……教育的…。」
「!ば、バカ、冗談だって、オイ!やめろニコラ!」

「教育的指導ぉおおお!!!」



それによって以前に起きた事をすぐに察知したアルヴィンだったが、時既に遅し。
本心を突きに突きまくったアルヴィンは、逆ギレによって大きいダメージを負ったのは言うまでもなかった。




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(ったく、ひでぇな…俺頑張ったんだからご褒美くれない?…なーんってな…)
(……教育的……。)
(止めてくれ!もうアルヴィンのライフはゼロよ!)