liquefacere


今更になって。気付いた事がある。


「幹部様…。あの、」
「何だ。」

「私のディタって…お酒のメーカーですよね?」
「…あぁ。そうだな。」


そう。実は私のコードネームである“ディタ”というのはライチ・リキュールのこと。
今はまだお酒が飲めない所為もあるから知らないのはしょうがないのだが。

確かにこの名前を決めるのはあの方曰くボスなのだけれど。


「何でボスはこの名前にしたのかなって…。思いまして。
確か、…元々ライチ・リキュールですよね。」


何で他の皆さんのコードネームはスピリッツ系なのに、
何故自分はその材料となるリキュールなのか…今の自分には全く解らなかった。


「俺はお前そのものを表してると思うがな。」
「?」


訳が解らない。
ライチ・リキュールであるディタが何故自分を表しているのだか。


「知ってるか?一説だが…。
リキュールは溶け込ませる。というラテン語の語源から来てんだぜ?」


それは初耳だ。でも、リキュールはあくまでベースではないのなら。
私はあくまでサブのポジションなのだろうか。

でもディタってお酒は強力だけど、女性に合うようになっているんだとか。
あーぁ、これだったらもうちょっと調べておけばよかったな。


「ラテン語ですか…でも、それと私とは一体如何云う…?」
「ディタはな、…アイシャンテを作るに必要な物だからな。」

「アイシャンテ…聞き覚えが無いのでオリジナルですか?意味は…初めまして?」


ライチ・リキュールであるディタとジンを混ぜればオリジナルのアイシャンテが出来るという。
確かに、何を混ぜるかでカクテルは数百種類を軽く超える。
あ、やばい。余計に解らなくなってきた。飲まないってのも中々辛いな…話がわからない。


だけど、最後には『それだけじゃねぇ。あとはお前そのものだ。』とまた教えられた。



幾ら何年と言う月日が経っても
その度に経験を重ねてもなお、

あの頃の少女だったの頃を忘れずに
それでも凛した潔さを示す。




それが、とあるバーテンダーが作ったカクテル。なんだと。




”溶け込ませる”
(あの…今後、バーに連れてって貰えませんか?勉強がしたいので…)
(フン、此処で作れるが…どうだ?)
(…!!あ、あの…それは…どういう…?)