やっぱり君が嫌い
「あの…」
4人の訪問に、ドアを開けたなまえは思わず目を丸くした。
「「「こんにちはー!」」」
「やぁ」
スガタ、ワコ、ルリ、サリナの4人の思わぬ訪問に、なまえは取りあえず中に通す。
「おー。此処が噂に聞くなまえの家かぁ」
サリナは家の中をぐるりと見渡して興味津津に言う。
「お金持ちって感じ〜っ!あっ、ヤナさん、こんにちは!」
「こんにちは。海以来だね、ルリちゃん」
「名前覚えててくれたんですか〜っ!」
「…で、皆揃ってどうしたんですか?」
サリナが思い出した様に、ぽんと手を叩く。
「おっと。忘れるトコだった」
「今日寮でバーベキューするらしいんだけど、人いないみたいだからってタクトに誘われたんだ」
「で、君達もどうかと思って誘いに来たのだよ!」
「折角だしさ、行かない?」
ワコが言う。
「良いけど、行っても大丈夫なの?私達寮生じゃないよ?」
「あいつが良いって言うんだから良いんだろ」
そう言い切るスガタになまえは苦笑を零す。
「スガタって変なとこアバウトだよね…」
「よし!決まりだね。じゃあ、早速浴衣買いに行くか!」
「「おー!」」
「え、私も…?」
「当たり前じゃないか!ほらほら、行くぞ、なまえ。
スガタ君とヤナ君はお留守番よろしくね」
「「はい」」
「あ、ちょ…部長…っ!」
「行っちゃった…」
なまえを見送り、ヤナとスガタは家の中に戻る。
向かい合って座る2人の間には会話は無く、ヤナがキーを叩く音と、スガタが本を捲る音、時折イリヤが空になった2つのカップに紅茶を注ぐ音がするだけだった。
「―遅いね。なまえ達」
ふいにパソコンの画面から目を離したヤナが言う。
「…あぁ。そうですね」
スガタは時計に目を向けて言う。
なまえ達が出かけてから1時間以上経っている。
「ふふ…まだ疑ってる?俺がサイバディを狙ってるんじゃないかって」
笑いながらヤナは、ま、あんな事言ったら当然か、と言う。
「…」
「何にもしないよ。第1、俺はサイバディに特別な興味はないし、この前の話もちょっと五月蠅いじいさんに首輪つけられてるだけだしね」
「首輪?」
ヤナはこくっと頷く。
「俺が好き勝手しないように自分の目の届く範囲に置いておきたいみたいだ。
有望視されてるんだか、危険視されてるんだか…」
ヤナは両手を組んで、無駄なんだけどね、と言う。
「まぁ、そういう訳だから。この島に来たのは本当になまえに会いに来ただけだ」
「前も言ったけど、なまえを傷つける事は誓ってしないよ」
「…わかった」
ヤナはにこっと笑みを浮かべる。
―でも、やっぱり君の事は嫌いかな…スガタ君。
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