迫る刻(とき)

グラウクローネは片手でダーツを弄ぶと、狙いを定め、投げる。
ダーツは中心よりも少し外側に突き刺さる。


「外した…」

グラウクローネは興味なさげに呟くと、次のダーツに手を伸ばす。

「…封印を解かなければ、彼は殺しても良いんでしょう?」

「―あぁ。君の好きにして構わないよ」

いつの間にか部屋に入ってきていたヘッドが答える。
グラウクローネは冷たい奴ね、と呟く。

「―そういえば、今日、彼に会いに行ったらしいな」

「ん…」

「君が言った通り、彼の目覚めは近いみたいだ…」

「…けど、これ以上計画が遅れる様なら―」

投げたダーツは中心に突き刺さる。

「フェーズを上げるなという君の指示には従えない」

「早く目を覚まして欲しいのは俺だって同じだよ…ずっと待ってたんだ…」

ソファに腰掛けたヘッドは手を組む。
その姿からはいつもの余裕は感じられない。

「…そうね。早く目覚めてくれるのを、祈ってるわ」

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