滑り落ちる雫
「お疲れ様」
なまえはタクトの机の上に缶ジュースを置く。
机に突っ伏していたタクトは顔をあげると、ポカンと隣の席のなまえを見る。
「もってもてな演劇部ルーキーにお隣さんから差し入れだよ」
タクトはくすくす、と笑う。
「ありがたく受け取るよ」
「なまえちゃんはもう演劇やらないの?部長が凄く残念がってたよ?折角の才能が勿体無いーって」
なまえは苦笑を零す。
「もうやらないよ…少なくとも、今は」
「そっか」
「それより次の舞台、また面白そうなのやるんだって?」
「うん。まだ詳しい事は聞いてないんだけどね。初めての舞台だから、僕も楽しみなんだ」
タクトはにこっと笑う。
「ふーん」
なまえは頬杖を付いて微笑む。
「頑張ってね。君の初舞台、私も期待してるから」
「うん。楽しみにしてて」
前へ|次へ
戻る