君は流星のように

ザァ…ザァ…と浜辺に波が打ち寄せる音が聞こえる。
小さな離れ島である事と此処が私有地である事が相まってか周囲に余計な雑音は無く、波の音だけが心地良く耳に入る。


「…ん?」

「なまえ様?」


それまで忙しくパソコンのキーを打っていた手を止めた主に、側に控えていたメイドのリンが声をかける。


「何処かミスでもございましたか?」


なまえの背後のソファに腰掛けていた初老の男性が尋ねる。
小さなコテージのテラスには3人以外に姿はない。


「ううん。さっき言ったトコ直したら後はこれでOKだから。次の会議に回しておいて」

「畏まりました。夜分遅くにすみません」

それでは私はこれで失礼します、と男性は軽く会釈をし、去って行く。


「何か気にかかる事でも…?」


ドアが閉まる音を耳に入れながらリンは問いかける。


なまえはリンを振りかえる事なくノートパソコンを閉じると、椅子に体育座りをして、星の輝く空を見上げる。


涼しい風が海を思わせる青い髪を撫でる。


「何か、感じるの…よくわからないけど」


なまえは確信めいて呟く。


「何て言ったら良いのかな…流れ星、みたいな」


―眩しい位に輝いてて、一瞬で胸を通り過ぎる様な…そんな感じ。


同じ頃島のとある浜辺で2人の少女と少年は流れ着いた赤い髪の少年と出会った。

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