揃わない歩幅

なまえとスガタの並んで登校するいつもの光景。
ただ1ついつもと違うのは2人の間に会話は無い事だ。

「…」

「…なまえにとっては、あのまま僕が目覚めない方が良かった?」

ふと足を止め呟くスガタに、なまえも足を止め振り返る。

「…どういう意味、それ」

「そのままの意味だけど…」

「…そう思ってるのは、スガタの方なんじゃないの?」

「…」

「…あのまま夢の中で、ワコの事も私の事も自分の運命の事も苦しい事全部全部忘れて、眠っていたかったんじゃないの?」

スガタの眉がピクッと小さく揺れる。

「本当は、…王の柱を使って、現実から逃げ出したかっただけじゃないの…?」

「…」

なまえを見るスガタの瞳はいつもからは考えられない位冷ややかだ。


「…なまえに、僕の気持なんてわからない」

「わからないよ…君の気持なんて…、っ」
―君に私の気持ちがわからないのと同じで…。

なまえは顔を歪める。
ぎゅっと握りしめた拳の掌が汗ばんでいるのがわかる。


「、っ…そんな顔するくらいなら…あの日、君は1人で産まれてくれば良かったんだ…っ」

なまえは吐き捨てると走り出す。

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