拒絶する心

世界が零時間に変わり、ワコやスガタ、タクトも姿を現す。
しかし、スガタはページェントに取り込まれ、四肢を拘束される。

「ふふふっ…シンドウ・スガタは既にこのスカーレットキスの第1フェーズで操っている!彼の全ては私の物だ!」

ページェントが王の柱に包まれ、機体の色が赤から青に変わる。

「スカーレットキスが自分の第1フェーズをどこまで使いこなせるか―見物ね」

グラウクローネは嘲笑うかのような笑みを浮かべる。

「考えたな。これは面白い」

頭取が感心した様に言う。

「それに、ツナシ・タクトとシンドウ・スガタは友達同士。この状況では戦えまい―」

グリーンも言う。

「銀河美少年を倒すのはこの私だ!」

タウバーンが先に動き、ページェントに拳を繰り出す。
だが、ページェントはそれをかわし、タウバーンを蹴り飛ばす。
戦いはページェントが優勢に立っているように見えた。

「ほぉ…大したものだな。スカーレットキスの第1フェーズはこれほどまで完璧に対象をコントロールできるのか」

グリーンが感嘆の声を漏らす。

「違う!私じゃない!彼が動かしてる!」

スカーレットキスは怯えた様に叫ぶ。

「…」

グラウクローネは黙って戦いを眺める。

「―どうした、その程度か。タクト」

余裕の籠った声でスガタが言う。
再びページェントがタウバーンに攻めかかる。

「何でワコを悲しませるっ!見損なったぜ、スガタ!」

「お前に何がわかる…あのナイフはなっ、ワコを守る為に持ってたんだっ!」

「!…」

グラウクローネは目を瞠る。

「本当に不器用だな!島育ちの田舎者はっ!」

「うるさいぞ、余所者!」

2人は何処か楽しそうに見えた。

「ダメッ!ザメクのパワーにページェントが耐えられないっ!」

悲鳴をあげるスカーレットキスに構わずページェントはタウバーンと拳をぶつける。
サイバディの拳がぶつかった衝撃で爆発が起こり、ページェントは罅が入り、消えて行く。


「…馬鹿な女」
―覚めない眠りから覚めたほどの者を、第1フェーズの力なんかで縛れる筈がない。

零時間が消え、元の場所に戻ると、グラウクローネは1人でそう呟いた。

「ふっ…」

何かを思い出したのか、笑みを浮かべ、暗がりへと消えて行く。

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